手首 痛み 湿布は効果がある?正しい貼り方と原因別の対策・病院へ行く目安

「朝起きたら手首がズキズキする」「パソコン作業を続けていたら、親指側が痛くなってきた」など、手首の不調に悩まされる場面は意外と多いものです。

そんなとき、まず思い浮かぶのが湿布ではないでしょうか。

「手首の痛みに湿布を貼っておけば大丈夫ですか?」

こう聞かれることがありますが、答えは痛みの原因や状態によって変わります。湿布は痛みや炎症を和らげる目的で使われる外用薬ですが、手首の痛みを引き起こしている原因そのものに対応できるとは限りません。

たとえば、手の使いすぎによる軽い炎症であれば、手首を休ませながら湿布を使うことで痛みが落ち着く場合があると言われています。一方、転倒後の骨折や神経の圧迫が隠れている場合には、湿布だけで様子を見ることはおすすめできません。日本整形外科学会では、手首周辺の主な病気として、骨折、手根管症候群、ドケルバン病、ガングリオンなどが挙げられています。

この記事では、「手首 痛み 湿布」と検索している方に向けて、湿布に期待できる働きや選び方、正しい貼り方、痛みの原因、病院へ行ったほうがよい目安を解説します。

なお、手首の状態は見た目だけでは判断しづらいことがあります。痛みが強い場合や長引いている場合は、自己判断を続けず、医療機関で確認してもらうことが大切です。

目次

手首の痛みに湿布は効果がある?期待できる働きと限界

湿布は痛みや炎症を一時的に和らげるための外用薬

一般的に湿布と呼ばれているものには、痛みや炎症を抑える成分が含まれた外用鎮痛消炎薬があります。

代表的な成分としては、ロキソプロフェン、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナク、ケトプロフェンなどが挙げられます。これらは非ステロイド性抗炎症薬、いわゆるNSAIDsに分類され、痛みを強める物質が作られるのを抑えることで、痛みや熱感を和らげる働きがあると言われています。

「貼ったら少し楽になったから、もう問題ないですよね?」

痛みが軽くなると安心してしまいますが、湿布の働きによって感覚が一時的に抑えられている可能性もあります。楽になったからといって、すぐに重い荷物を持ったり、長時間スマートフォンを操作したりすると、再び手首へ負担がかかるでしょう。

湿布は、あくまでも痛みを和らげる選択肢の一つです。手首を休ませることとセットで考えてください。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

湿布を貼っても痛みの原因がなくなるとは限らない

手首の痛みには、腱や腱鞘の炎症だけでなく、靱帯の損傷、骨折、関節の変化、神経の圧迫など、さまざまな原因があると言われています。

湿布によって痛みが軽くなったとしても、傷んだ靱帯や骨の状態まで元に戻るわけではありません。また、しびれを伴う場合には、神経への負担が関係している可能性も考えられます。

「湿布を貼って3日ほど経ったけれど、外すとまた痛い」

このような場合は、痛みを一時的に抑えているだけかもしれません。湿布の使用を続けるより先に、なぜ痛みが出ているのかを確認したほうがよいでしょう。

特に、痛みが広い範囲へ広がっている場合や、強い腫れ・熱っぽさがある場合、市販薬を数日使用しても変化がない場合には、医療機関への来院がすすめられています。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

湿布で痛みが軽くなっても手首を使い続けない

手首は、日常生活のほぼすべての動作に関わっています。

スマートフォンを持つ、マウスを動かす、フライパンを持ち上げる、子どもを抱える、ドアノブを回す。このような何気ない動きでも、痛みが出ている手首には負担となる場合があります。

特に腱鞘炎では、痛みを我慢しながら同じ動作を繰り返すと、腫れた腱鞘と腱の間で摩擦が生じ、症状が強くなる可能性があると言われています。そのため、湿布を貼るだけではなく、原因となった動作を一時的に減らすことが重要です。

仕事を完全に休めない場合は、作業時間を短く区切ったり、反対の手を使ったりするだけでも負担の集中を防ぎやすくなります。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/de_quervain_disease.html

軽い使いすぎとケガによる痛みでは対応が異なる

パソコン作業や家事のあとに、じわじわと痛みが出た場合は、手の使いすぎによる炎症が関係しているかもしれません。

一方、転倒して手をついた直後や、スポーツ中に手首をひねったあとから痛む場合は注意が必要です。骨折や靱帯の損傷が隠れていることがあり、湿布だけでは判断できません。

橈骨遠位端骨折では、転倒して手のひらをついたあとに強い痛みや腫れが現れ、手首が変形したり、力が入らなくなったりする場合があると言われています。また、舟状骨骨折は初期の一般的なレントゲン画像で見つけにくいケースがあり、単なる捻挫だと思って放置されることもあるようです。

ケガをした覚えがあるときは、「湿布で痛みが引くか」を試すのではなく、整形外科で骨や靱帯の状態を確認してもらいましょう。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/distal_radius_fracture.html
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scaphoid_fracture.html

湿布を貼る前に確認したい手首の痛みの主な原因

親指側が痛む場合はドケルバン病などの腱鞘炎

手首の親指側が痛み、ペットボトルのふたを開ける動作や、親指を広げる動きで痛みが強くなる場合、ドケルバン病と呼ばれる腱鞘炎が関係している可能性があります。

ドケルバン病は、親指を動かす腱と、その腱が通る腱鞘の部分に炎症が起こった状態と言われています。親指側の手首が腫れたり、親指を動かしたときに強い痛みが走ったりするのが特徴です。手の使いすぎや、指をよく使う仕事、スポーツなどとの関連も指摘されています。

「子どもを抱き上げるときだけ痛い」という方も少なくありません。抱っこの際に親指を大きく開き、手首を反らせる動作が続くと、親指側へ負担が集中しやすくなります。

軽い痛みであっても、同じ動作を毎日続けると長引く場合があります。湿布を使うときも、まずは親指と手首の使用量を減らすことを意識しましょう。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/de_quervain_disease.html

小指側が痛む場合はTFCC損傷などの可能性

手首の小指側が痛み、ドアノブを回す、雑巾を絞る、鍋を持ち上げるといった動きで症状が出る場合は、TFCCと呼ばれる組織が傷んでいる可能性があると言われています。

TFCCは、手首の小指側にある三角線維軟骨複合体という組織です。日本手外科学会の資料では、手首を小指側へ曲げたときや、腕をひねったときに小指側の痛みが出ることがあるとされています。ケガによるものだけでなく、年齢に伴う変化が関係する場合もあるようです。

小指側の痛みを「軽い捻挫だろう」と考え、手首を回す動作を続けてしまうと、なかなか落ち着かないことがあります。

湿布を貼っても、ドアノブを回すたびに痛む、手をつくと痛い、手首の中で引っかかる感じがある場合は、整形外科への来院を検討してください。

引用元:https://www.jssh.or.jp/ippan/sikkan/pdf/27TFCC.pdf

転倒やスポーツ後の痛みは捻挫や骨折の可能性

転倒して手をついたあとに痛みが出た場合は、見た目の腫れが軽くても油断できません。

手首には小さな骨が集まっており、骨折の場所によっては痛みが一度弱くなることもあると言われています。特に舟状骨骨折は、親指側の手首に痛みが出やすく、時間が経つと一時的に楽になる場合があるようです。

「動かせるから折れていない」とは限りません。骨折していても指や手首をある程度動かせるケースはあります。

次のような状態がある場合は、湿布で長く様子を見ないようにしましょう。

  • 転倒した直後から痛い
  • 短時間で腫れてきた
  • 親指側を押すと強く痛む
  • 手首に力が入らない
  • 左右を比べると形が違う
  • 指にしびれを感じる

このような場合は、整形外科で画像検査などを受け、骨や関節の状態を確認してもらうことが大切です。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/distal_radius_fracture.html
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scaphoid_fracture.html

手のひら側の痛みやしびれは手根管症候群などの可能性

手首の痛みだけでなく、親指・人差し指・中指を中心にしびれが出ている場合は、手根管症候群が関係している可能性があります。

手根管症候群は、手首にある手根管というトンネル内で正中神経が圧迫された状態と言われています。初期には人差し指や中指にしびれや痛みが出やすく、明け方に症状が強くなることもあるようです。状態が進むと、細かい物をつまみにくくなる場合もあります。

湿布は皮膚の近くにある痛みを和らげるために用いられますが、神経への圧迫を確認するものではありません。

夜中や朝方にしびれで目が覚める、ボタンを留めにくい、物をよく落とすといった変化がある場合は、早めに整形外科へ相談しましょう。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/carpal_tunnel_syndrome.html

手首にしこりがある場合はガングリオンの可能性

手首の甲側や親指側に、丸いしこりが出ている場合は、ガングリオンの可能性が考えられます。

ガングリオンは、内部にゼリー状の物質が入った腫瘤で、手首の甲側に見られることが多いと言われています。痛みがないケースもありますが、神経の近くにできると、しびれや痛み、動かしにくさが現れる場合もあるようです。

しこりがあるからといって、強く押したり、自分でつぶそうとしたりするのは避けてください。見た目だけでガングリオンかどうかを判断するのは難しく、別の腫瘤である可能性も否定できません。

大きくなっている、痛みが強い、しびれがある場合は、医療機関で確認してもらいましょう。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/ganglion.html

手首が痛いときの湿布の選び方と正しい貼り方

急に痛みが出た場合は冷やす対応を検討する

手首を使いすぎたあとに熱っぽさや腫れが出ている場合は、まず負担をかけないことが重要です。

冷感タイプの湿布は、メントールなどの成分によってひんやりと感じるものがあります。また、水分を多く含むパップ剤は、貼ったときに冷たさを感じやすいと言われています。

ただし、冷感湿布を貼ることと、保冷材などで患部の温度を下げることは同じではありません。湿布は製品によって含まれる成分や目的が異なるため、「冷たいほど炎症に良い」と決めつけないようにしましょう。

腫れや熱感が強い場合、タオル越しに保冷材を短時間当てる方法も考えられますが、皮膚へ直接当て続けると負担になります。感覚が鈍い方や血流に関する持病がある方は、自己判断で冷やし続けず、医師や薬剤師へ確認してください。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/2518/

慢性的なこわばりでは温感タイプが合う場合もある

手首の痛みが長く続き、強い腫れや熱感がなく、冷えるとこわばるように感じる場合は、温感タイプの湿布を使う方もいます。

温感タイプには、トウガラシエキスなど、皮膚に温かさを感じさせる成分が使われることがあります。ただし、温かく感じるからといって、すべての手首の痛みに適しているわけではありません。

ケガをした直後や、赤く腫れて熱を持っている部分へ温感タイプを使うと、刺激を強く感じる可能性があります。また、入浴の直前や直後に使用すると、ヒリヒリ感が増す製品もあるため注意が必要です。

「冷感と温感のどちらを選べばよいかわからない」という場合は、薬剤師に痛みが出た時期、腫れの有無、ケガの有無を伝えて相談すると選びやすくなるでしょう。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/2518/

パップ剤とテープ剤を手首の動きや肌質で選ぶ

湿布には、大きく分けて水分を多く含むパップ剤と、薄くて密着しやすいテープ剤があります。

パップ剤は厚みがあり、貼ったときに冷たく感じやすい一方で、手首のようによく動く場所では端が浮くことがあります。テープ剤は薄く伸縮性があるため、関節周辺に貼りやすいと言われています。

ただし、粘着力が強いものは、肌が弱い方にとって刺激になるかもしれません。過去に湿布でかぶれた経験がある場合は、購入前に薬剤師へ相談してください。

手首や指の付け根など、湿布が貼りにくい部分には、ゲルやローションなどの塗るタイプが選択肢になることもあります。使う場所だけでなく、仕事中に剥がれないか、汗をかきやすいか、肌がかぶれやすいかも考えて選びましょう。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

痛みの中心を覆うように貼る

手首に湿布を貼る際は、基本的に痛みを感じる部分を中心に覆います。

親指側が痛むなら親指の付け根から手首の親指側、小指側が痛むなら手首の小指側というように、痛む場所を確認して貼りましょう。参考記事でも、痛みの中心を覆いながら、手首の動きを過度に妨げないように貼る方法が紹介されています。

ただし、手首を一周させるように強く巻き付けると、締め付けが強くなるおそれがあります。湿布の上からサポーターを使う場合も、指先が冷たい、色が白い、しびれが増えるといった変化がないか確認してください。

また、切り傷、湿疹、かぶれがある部分には貼らないようにしましょう。湿布を切って使えるかどうかは製品によって異なります。自己判断で加工せず、説明書に記載された使い方を守ることが大切です。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/2518/
引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

貼る前に皮膚の汗や水分を拭き取る

湿布を貼る場所に汗や水分が残っていると、剥がれやすくなることがあります。

入浴後すぐではなく、皮膚のほてりや汗が落ち着いてから貼るとよいでしょう。汚れを落としたあとは、タオルでこすらず、やさしく水分を拭き取ってください。

「剥がれやすいから」といって、上からテープを何重にも巻くと、皮膚が蒸れたり、締め付けが強くなったりする可能性があります。固定したい場合は、通気性のあるサポーターをゆるめに使い、皮膚の状態を定期的に確認しましょう。

湿布の交換回数や使用時間は製品ごとに違います。「長く貼るほど良い」というものではないため、箱や説明書に記載された用法・用量を守ってください。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/2518/

赤み・かゆみ・水ぶくれが出たら使用をやめる

湿布を使っていると、貼った部分に赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などが出ることがあります。

症状が出たときは、我慢して貼り続けず、いったん使用をやめましょう。剥がした直後に同じ場所へ別の湿布を貼ることも、皮膚への刺激を増やす可能性があります。

特に皮膚が敏感な方、妊娠中の方、子ども、ぜんそくを起こしたことがある方は、成分によって注意が必要な場合があると言われています。市販品を購入する前に、薬剤師や登録販売者へ相談してください。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

ケトプロフェン配合の湿布は紫外線に注意する

湿布の成分にケトプロフェンが含まれている場合は、貼った部分へ紫外線が当たらないように注意が必要です。

PMDAでは、ケトプロフェンを含む外用薬で光線過敏症が現れる場合があるとして、使用中だけでなく、使用後もしばらく貼付部分を衣服やサポーターなどで遮光するよう注意を促しています。使用後、数日から数か月が経ってから症状が現れるケースも報告されているようです。

夏場に半袖で過ごすときや、屋外でスポーツをするときは特に気をつけましょう。白色や薄手の衣服では紫外線を通すおそれがあるとされています。

赤みや腫れ、水ぶくれなどの異常が現れた場合は使用をやめ、貼った部分を紫外線から守ったうえで、医療機関へ相談してください。

引用元:https://www.pmda.go.jp/files/000144777.pdf

湿布と一緒に行いたい手首の痛みへの対策

スマートフォンやパソコン作業を一時的に減らす

手首の痛みを改善へ向かわせるには、湿布を貼ることよりも、痛みを引き起こしている動作を減らすことが重要と言われています。

パソコン作業では、手首を反らせた状態でマウスを使い続けないようにしましょう。机と椅子の高さを調整し、前腕から手首までが自然な位置になるよう意識します。

スマートフォンを片手で持ち、親指だけで長時間操作することも、親指側の手首へ負担が集中する原因になり得ます。両手で持つ、音声入力を使う、操作時間を短く区切るといった工夫を取り入れてください。

「仕事だから休めない」という場合でも、30分から1時間に一度、手を机から離す時間を作るだけで負担の連続を避けやすくなります。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/de_quervain_disease.html

サポーターで手首の動きを抑える

手首を動かすたびに痛みが出る場合は、サポーターを使って動きを抑える方法があります。

参考記事でも、湿布とサポーターを組み合わせ、余計な動きを減らす方法が紹介されています。ただし、強く締めればよいわけではありません。締め付けすぎると、しびれや冷え、皮膚の蒸れが起こる可能性があります。

装着後に指先の色が変わる、しびれが強くなる、脈を打つように痛む場合は、すぐに緩めてください。

また、サポーターで固定すると痛みが軽くなるため、そのまま無理に作業を続けてしまう方もいます。固定は手首を酷使するためではなく、休ませるための補助として使いましょう。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/2518/

腫れや熱感がある時期は強く揉まない

手首が痛むと、つい親指で押したり、手首を大きく回したりしたくなるかもしれません。

しかし、腫れや熱感がある時期に強く揉むと、痛みが増す場合があります。また、骨折や靱帯の損傷が隠れている状態で無理に動かすことも避けたほうがよいでしょう。

「ほぐせば楽になるはず」と考え、痛みを我慢してストレッチする必要はありません。まずは痛みが出る動きを中止し、手首を休ませてください。

痛みが落ち着いたあとに動かす場合も、反対側と同じ角度まで無理に曲げず、痛みが出ない範囲から始めることが大切です。

荷物を持つときは片手へ負担を集中させない

買い物袋やフライパン、仕事のかばんなどを片手で持つと、手首だけでなく前腕の筋肉にも負担がかかります。

荷物は左右に分ける、リュックを使う、取っ手を指先だけで持たないといった工夫をしましょう。鍋を持つときは片手だけで持ち上げず、両手で支えると手首への負担を分散しやすくなります。

育児中の方は、親指と人差し指を大きく開いて子どもの脇へ手を入れる抱き方が続くと、親指側が痛むことがあります。腕全体や抱っこひもを使い、手首だけで体重を支えないようにしてください。

日常の動作を少し変えることが、湿布を何度も貼り続ける状態を避けることにつながります。

痛みが起きた時間と動作を記録する

手首の痛みは、医療機関へ行くころには一時的に弱くなっていることがあります。

そのため、「いつから痛いのか」「どの場所が痛むのか」「何をすると強くなるのか」を記録しておくと、状態を伝えやすくなります。

たとえば、次のように簡単に残してみましょう。

  • 朝起きたときに親指側が痛む
  • マウスを1時間ほど使うと痛みが強くなる
  • 夜になると人差し指と中指がしびれる
  • 転倒した翌日から腫れてきた
  • 湿布を貼ると一時的に楽になる
  • 鍋を持ち上げると小指側が痛む

写真で腫れの変化を残す方法もあります。左右の手首を同じ角度から撮影しておくと、変化を確認しやすいでしょう。

湿布で様子を見ず病院へ行ったほうがよい手首の痛み

転倒や衝突後に強い痛み・腫れがある

転倒、交通事故、スポーツ中の衝突など、明らかなきっかけがあって手首が痛む場合は、湿布だけで様子を見ないほうがよいでしょう。

橈骨遠位端骨折では、手首に強い痛みが出て短時間で腫れたり、力が入らなくなったりすることがあると言われています。骨や腫れによって神経が圧迫されると、指にしびれが出る場合もあるようです。

ケガの直後に湿布を貼ると、痛みが少し軽くなるかもしれません。しかし、骨折の有無は湿布の効き方では判断できません。

手首を無理に動かさず、可能であればタオルや板状のもので支え、早めに整形外科へ来院してください。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/distal_radius_fracture.html

手首が変形している、またはほとんど動かせない

左右の手首を比べて明らかに形が違う、手がぶらぶらして力が入らない、痛くて動かせない場合は、早急な確認が必要です。

骨折だけでなく、脱臼や強い靱帯損傷が起きている可能性も考えられます。無理に元の位置へ戻そうとしたり、痛みを確認するために何度も曲げ伸ばししたりしないでください。

湿布よりも、動かさない状態を保つことが優先されます。指輪や腕時計は、腫れが強くなる前に外しておきましょう。

指のしびれ・感覚の低下・握力の低下がある

手首の痛みに加えて、指先がしびれる、触った感覚が左右で違う、ペンや箸を落とすといった症状がある場合は、神経への負担が関係している可能性があります。

手根管症候群では、親指から薬指の親指側にかけてしびれが出やすいと言われています。状態が進むと、親指の付け根の筋肉が細くなり、細かな動作がしづらくなるケースもあるようです。

しびれは湿布で経過を見る症状とは限りません。夜間や明け方に強くなる場合、数日続く場合、握力が落ちている場合には整形外科へ相談しましょう。

引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/carpal_tunnel_syndrome.html

安静にしていても強く痛む

手首を動かしていないのにズキズキする、夜も眠れないほど痛む、熱っぽさや腫れが強い場合は、セルフケアの範囲を超えている可能性があります。

市販薬の案内でも、曲げ伸ばしをしていなくても痛みが強い場合や、腫れ・熱感が強い場合には、医療機関への来院がすすめられています。

赤みが手首から腕へ広がっている、発熱を伴う、傷口が腫れている場合も早めに相談してください。

「もう少し我慢すれば落ち着くかも」と待ち続けるより、原因を確認したほうが安心です。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

市販の湿布を数日使っても変化がない

軽い痛みであっても、市販の湿布を説明書どおりに使用し、手首を休ませているのに変化がない場合は、使用を続けるだけでは不十分かもしれません。

第一三共ヘルスケアの情報では、市販薬を5〜6日使用しても良くならない場合や、痛みが2週間以上続いている場合は、医療機関への相談がすすめられています。

湿布の種類を次々と変えるより、整形外科で骨、関節、腱、神経などの状態を確認してもらいましょう。

引用元:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/51_kensyoen/index2.html

朝のこわばりや複数の関節の腫れがある

手首だけでなく、両手の指、肘、膝など複数の関節が腫れている場合や、朝に手がこわばって動かしにくい状態が続く場合は、手の使いすぎ以外の原因が関係していることもあります。

湿布を痛む関節ごとに貼り続けるのではなく、内科や整形外科で相談してください。

特に、左右の手に似た症状がある、全身がだるい、微熱が続くといった変化がある場合は、来院時にその内容も伝えましょう。

手首の痛みは整形外科や手外科へ相談する

手首の痛みで病院へ行く場合は、基本的に整形外科が相談先になります。手や手首を専門的に扱う手外科を設けている医療機関もあります。

転倒後の痛みではレントゲンなどの画像検査が必要になる場合があり、しびれがあれば神経の状態を調べる検査が行われることもあります。

接骨院や整骨院へ相談することを考えている方も、次の症状がある場合は、先に整形外科で状態を確認してもらいましょう。

  • 転倒や事故のあとから痛い
  • 手首が変形している
  • 強い腫れや熱感がある
  • 指がしびれている
  • 手に力が入らない
  • 夜も眠れないほど痛い
  • しこりが急に大きくなった
  • 湿布を使っても痛みが続く

原因を確認したうえで、自分の状態に合った対応を選ぶことが重要です。

手首の痛みには湿布だけでなく負担を減らすことが大切

手首の痛みに湿布を使うと、炎症や痛みが一時的に和らぐ場合があると言われています。しかし、湿布を貼っただけで、痛みの原因まで解消されるとは限りません。

親指側の痛みにはドケルバン病などの腱鞘炎、小指側の痛みにはTFCC損傷、しびれを伴う場合には手根管症候群などが関係している可能性があります。また、転倒後には骨折が隠れているケースもあるため注意が必要です。

湿布を使う際は、次の点を意識しましょう。

  • 痛む部分を中心に貼る
  • 説明書の使用時間や回数を守る
  • 皮膚に異常が出たら使用をやめる
  • 手首を強く締め付けない
  • 痛みを引き起こす作業を減らす
  • ケトプロフェン配合製品では紫外線に注意する

「手首 痛み 湿布」と調べている方のなかには、仕事や家事を休めず、とりあえず湿布で乗り切ろうとしている方もいるでしょう。

ただ、湿布で痛みを隠しながら手首を使い続けると、状態が長引く可能性があります。強い腫れ、しびれ、変形、外傷後の痛みがある場合や、市販の湿布を数日使っても変化がない場合は、整形外科へ相談してください。

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監修者情報
監修者情報

からだ接骨院グループ 代表

粟田 裕太朗あわた ゆうたろう

株式会社Rieden代表。
学生時代の陸上でのケガをきっかけに、整骨院の親身なサポートに感銘を受け治療家の道へ。痛みの解消はもちろん、「痛みの出ない身体づくり」を追求し、根本原因である姿勢に着目した独自の矯正法を考案。

24歳で開業後、14年で25店舗を展開。「日本を整する」という理念を掲げ、一人でも多くの方に健康的な幸せを届けるため、全国で事業を展開している。

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