噛むとこめかみが痛い 片方だけなのはなぜ?考えられる原因・病気と対処法、受診の目安を解説
「ご飯を食べていると、右のこめかみだけ痛い」
「硬いものを噛んだ瞬間、左のこめかみに違和感が出る」
「何もしていないときは平気なのに、噛むとこめかみが痛い……」
このような症状が続くと、「頭に何か問題があるのかな?」と不安になりますよね。
噛むとこめかみが痛い、しかも片方だけに症状が出る場合、顎を動かすときに使う筋肉の緊張や食いしばり、顎関節への負担などが関係している可能性があると言われています。また、歯のトラブルや頭痛、神経に関係する症状なども考えられるため、「こめかみが痛い=筋肉が凝っている」と決めつけるのはおすすめできません。
「でも、噛むこととこめかみにどんな関係があるの?」
そう思いますよね。
実は、こめかみ周辺には食べ物を噛むときに働く筋肉があります。そのため、顎を動かしたときにこめかみ付近へ痛みを感じることがあると言われています。日本口腔外科学会でも、顎関節症では「食べ物を噛むときの痛み」「噛みしめたときの顎関節の痛み」「口の開けづらさ」などがみられるとされています。
この記事では、噛むとこめかみが痛い・片方だけ痛むときに考えられる原因から、自宅で意識したいこと、医療機関へ相談する目安までわかりやすくお伝えします。
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
目次
1. 噛むとこめかみが痛い・片方だけ痛むのはなぜ?
食事中だけこめかみが痛くなると、「頭痛なのに、どうして噛んだときだけ?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
ポイントになるのが、顎を動かす筋肉です。
噛むときに使う「側頭筋」がこめかみにある
食べ物を噛むとき、顎だけが単独で動いているわけではありません。
顎の周囲には「咀嚼筋」と呼ばれる筋肉があり、その一つが側頭筋です。側頭筋は、名前の通り側頭部、つまりこめかみ付近に広がっています。
そのため、何度も噛んだり、強く食いしばったりすることで側頭筋へ負担がかかると、こめかみ付近に張りや痛みを感じるケースがあると言われています。
例えば、スルメやフランスパン、硬い肉などを長く噛んだ後に「なんとなくこめかみが疲れた」と感じた経験はありませんか?
こうした場合には、噛む動きに関係する筋肉へ負担が集中していた可能性も考えられます。
噛む動作によって側頭筋や顎関節へ負担がかかる
普段は意識しませんが、食事中は顎を何度も上下させています。
さらに、硬いものを噛むときには普段より強い力が必要になります。そのため、顎関節やその周囲の筋肉へ負担がかかりやすくなると言われています。
日本口腔外科学会では、顎関節症の症状として、食べ物を噛むときの違和感や痛み、食事中の顎のだるさ、噛みしめた際の痛みなどを挙げています。
「噛んだ瞬間にこめかみが痛い」という場合も、頭だけではなく顎周囲の状態を確認することが大切になるでしょう。
右・左どちらか片方だけ痛くなる理由
では、なぜ両方ではなく片方のこめかみだけが痛くなるのでしょうか。
一つの可能性として考えられるのが、左右で顎や筋肉にかかっている負担が違うことです。
食事をするとき、無意識に右側ばかりで噛んでいる方もいれば、左側で噛むことが多い方もいます。
日本口腔外科学会でも、左右どちらか一方ばかりで噛む習慣は、顎関節症に関連する要因の一つとして挙げられています。
「そういえば、いつも右側ばかり使っているかも」
心当たりがあるなら、一度普段の食べ方を意識してみるとよいでしょう。
片側ばかりで噛む癖や食いしばりも左右差につながる
片側噛みだけではありません。
パソコン作業中に歯をグッと噛みしめる、緊張すると顎に力が入る、寝ている間に歯ぎしりをしているなど、日常の何気ない習慣が顎周辺への負担につながる可能性もあります。
日本口腔外科学会では、精神的な緊張やストレスによって顎周囲の筋肉が緊張することや、歯ぎしり・食いしばりなども顎関節へ負担をかける要因として紹介されています。
そのため、「右だけ痛いから右のこめかみに問題がある」と考えるのではなく、噛み方や顎の使い方まで含めて考えることが大切です。
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2. 噛むと片方のこめかみが痛いときに考えられる原因
噛むとこめかみが痛い原因は一つではありません。
ここからは代表的なものを順番に見ていきましょう。
側頭筋の疲労・緊張
まず考えられるのが、先ほどお伝えした側頭筋への負担です。
硬い食べ物を長時間噛んだり、日中に強く食いしばったりすると、顎を動かす筋肉が疲れやすくなると言われています。
この場合、「何もしていないときより、噛んだときに痛い」「夕方になるとこめかみが重い」といった感覚が出ることもあります。
ただし、痛みの感じ方には個人差があります。筋肉の疲れだと思い込まず、症状が続く場合には専門家へ相談しましょう。
食いしばり・歯ぎしり
「朝起きたときから顎が疲れている」
「朝だけこめかみが重い」
そんな方は、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性も考えられます。
寝ている間のことなので、自分では気づきにくいのが厄介なところです。
家族から「寝ているとき歯ぎしりしているよ」と言われたり、朝に顎周辺の疲れを感じたりする場合には、歯科や口腔外科へ相談してみるのも一つの方法でしょう。
顎関節症
噛むとこめかみが痛い方が確認しておきたいものの一つが顎関節症です。
顎関節症では、顎を動かした際の痛みに加えて、「カクッ」「コキッ」といった音が鳴る、口を大きく開けづらい、食事中に顎が疲れるといった症状がみられると言われています。
「こめかみだけだから顎は関係なさそう」と思うかもしれません。
ところが顎周囲には筋肉や神経が集まっているため、症状が顎だけに出るとは限らないとされています。日本口腔外科学会でも、顎関節症に伴って頭痛などを感じるケースがあると紹介されています。
虫歯・歯周病・親知らずなど歯のトラブル
「特定の歯で噛んだときだけズキッとする」という場合には、歯や歯ぐきの問題についても確認が必要です。
歯の痛みは、必ずしも「ここが痛い」とピンポイントで感じるとは限りません。顎や顔周辺へ違和感を覚える場合もあります。
歯の痛み、歯ぐきの腫れ、冷たいものがしみる、特定の場所を噛むと痛いなどの症状があるなら、まず歯科へ相談するとよいでしょう。
噛み合わせや片側噛みの習慣
虫歯などで片方の歯が使いづらくなると、「痛くないほうだけで噛む」という状態になりがちです。
しかし、片側ばかりを使い続ければ、左右で筋肉の使われ方が変わります。
日本口腔外科学会でも、左右どちらか一方だけを使って噛む癖が顎へ負担をかける可能性があるとされています。
無意識に行っていることも多いため、一度食事中の癖を確認してみてください。
三叉神経痛など神経が関係する痛み
少し注意しておきたいのが、「ビリッ」「電気が走ったような」と表現される非常に強い痛みです。
日本口腔外科学会によると、三叉神経痛では顔の片側に数秒から数分程度の強い痛みが現れ、食事や歯磨き、洗顔といった日常動作がきっかけになることがあると言われています。
噛んだときの一瞬の激痛を何度も繰り返す場合には、単なる筋肉疲労だと自己判断せず、医療機関へ相談してください。
片頭痛など頭痛によるこめかみの痛み
「噛むと痛いから顎の問題」とは限りません。
こめかみの片側がズキズキする場合には、片頭痛などの頭痛が関係している可能性もあります。
日本頭痛学会では、片頭痛は片側性・拍動性の頭痛となることがあり、吐き気や嘔吐、光や音への過敏などを伴うケースがあるとしています。
噛むこととは関係なく痛みが続く、体を動かすと痛みが増す、光や音がつらいという場合には、頭痛についても考えておいたほうがよいでしょう。
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3. 痛み方や一緒に出る症状から原因を見分けるポイント
「結局、自分はどれに当てはまるの?」
ここが一番知りたいところですよね。
症状だけで原因を決めることはできませんが、相談先を考える一つのヒントとして、痛み方を整理してみましょう。
噛んだときだけこめかみが痛い場合
普段は痛くないものの、食べ物を噛んだときにだけ痛む場合には、顎関節や咀嚼筋への負担などが関係している可能性があります。
特に硬いものを食べた後や長時間噛み続けた後に症状が強くなるなら、顎を休ませて様子を見ることも一つの選択肢です。
ただし、何日も繰り返す場合や痛みが強くなっている場合には、自己判断で放置しないようにしましょう。
口を開けると痛い・顎がカクカク鳴る場合
「噛むと痛い」に加えて、
「口を開けるとカクッと鳴る」
「指が縦に入りづらいくらい口が開かない」
「顎を左右に動かしづらい」
といった症状があるなら、顎関節の状態を確認したほうがよいかもしれません。
日本口腔外科学会でも、顎関節症の代表的な症状として顎の痛み、関節音、口の開けづらさなどを挙げています。
このようなケースでは、歯科・口腔外科への相談を検討しましょう。
朝起きるとこめかみや顎が痛い場合
昼間より朝に症状が強い場合には、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが関係している可能性があります。
「寝ているから力なんて入っていないはず」と思いますよね。
ところが、自覚がなくても睡眠中に歯を強く接触させている方はいます。
朝に顎がだるい、こめかみが張っている、歯が浮いたような感じがするといった症状が繰り返されるなら、歯科へ相談してみてください。
特定の歯で噛むと痛い・歯ぐきが腫れている場合
右の奥歯で噛んだ瞬間だけ痛むなど、特定の歯と症状が連動している場合は、歯そのものに問題がないか確認する必要があります。
歯ぐきの腫れや出血、歯の痛み、冷たいものがしみるなどの症状もあれば、歯科で確認してもらうと安心でしょう。
「こめかみが痛いから頭の問題」と考えすぎず、口の中の状態にも目を向けてみてください。
片側に電気が走るような激痛が出る場合
数秒程度の非常に強い痛みを繰り返し、「触れる」「歯を磨く」「食べる」といった刺激で痛みが出る場合には、三叉神経痛なども候補になります。
三叉神経痛では顔の片側に症状が出ることが多く、食事が痛みのきっかけになる場合もあると言われています。
このタイプの痛みは、自分で強く揉んだり押したりして様子を見るのではなく、医療機関へ相談することが大切です。
ズキズキして吐き気や光・音への過敏を伴う場合
噛んだときだけではなく、数時間にわたって片側のこめかみがズキズキする。
さらに、
「部屋の明かりがまぶしい」
「テレビの音がつらい」
「気持ち悪くなる」
といった症状があるなら、片頭痛などが関係している可能性もあります。
日本頭痛学会によると、片頭痛では片側の拍動するような痛みに加えて、吐き気や光・音への過敏などを伴うことがあると言われています。
頭痛が繰り返される場合には、脳神経内科や脳神経外科などへ相談するとよいでしょう。
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4. 噛むとこめかみが痛いときの対処法と避けたい行動
強い症状や気になる症状がない場合には、まず顎への負担を減らして様子を見る方法もあります。
ただし、「これをすれば必ず改善する」というものではありません。症状が長引く場合は専門家へ相談してください。
硬い食べ物や長時間のガムを一時的に控える
こめかみや顎に痛みが出ているときに、さらに硬いものを何度も噛むと負担が増える可能性があります。
日本口腔外科学会でも、顎関節や筋肉に痛みがある場合には、硬い食べ物を避け、顎を休ませる方法が紹介されています。
例えば数日間は、うどんや柔らかく煮た野菜など、比較的噛む負担の少ない食事を選ぶのもよいでしょう。
ガムを何十分も噛み続ける習慣がある方も、一度控えてみてください。
食いしばっていないか日中の癖を確認する
今、この文章を読みながら上下の歯が触れていませんか?
集中してパソコンやスマホを操作しているとき、無意識に顎へ力が入っている方もいます。
「気づいたら力を抜く」
まずはこれだけでも構いません。
仕事中や運転中など、自分が食いしばりやすいタイミングを知っておくことが大切です。
顎を無理に大きく開けない
痛みがあるのに、「ストレッチしたほうがよさそう」と大きく口を開けるのはおすすめできません。
日本口腔外科学会でも、顎に症状がある場合には、大きく口を開けたり顎を使いすぎたりしないよう注意することが紹介されています。
大きなあくびをするときなども、無理に限界まで口を開かないよう意識してみましょう。
痛いこめかみを強く揉み続けない
「筋肉が凝っているなら、とにかく揉めばいいんじゃない?」
そう考える方もいるでしょう。
しかし、こめかみの痛みには顎や筋肉以外にもさまざまな原因が考えられます。参考記事でも、こめかみの痛みには片頭痛をはじめ、頭痛以外の要因もあると紹介されています。
原因がはっきりしていない状態で、痛いところを強く押し続けるのは避けたほうがよいでしょう。
睡眠やストレスなど生活習慣を見直す
ストレスや睡眠不足が続くと、知らないうちに食いしばる回数が増えていることもあります。
「最近忙しくて、ずっと肩にも力が入っている」
「寝不足が続いている」
そんなタイミングで症状が始まったなら、生活リズムを見直すきっかけにしてもよいでしょう。
寝る前は少しリラックスする時間を作る、長時間のスマホやパソコン作業では休憩を挟むなど、無理なく続けられることから始めてみてください。
痛みが続く場合はセルフケアだけで済ませない
柔らかいものを食べるなど顎への負担を減らしても症状が続くなら、セルフケアだけで済ませないことも大切です。
特に、日に日に痛みが強くなる、口が開けづらくなる、歯や歯ぐきにも異常がある、強い頭痛があるといった場合には専門家へ相談しましょう。
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5. 片方のこめかみの痛みが続くときは何科?来院したほうがよい症状
こめかみの痛みで迷いやすいのが「どこへ行けばいいの?」という問題です。
症状によって相談先が変わるため、同時に出ている症状を確認してみましょう。
顎の痛み・開けにくさ・関節音があるなら歯科・口腔外科
噛むとこめかみが痛いだけでなく、
「顎も痛い」
「口が開けづらい」
「カクカク音が鳴る」
といった症状がある場合には、歯科や口腔外科への相談が候補になります。
日本口腔外科学会でも、顎の痛みや開けづらさがある場合には口腔外科で確認してもらうことをすすめています。
歯が痛い・腫れている場合は歯科
特定の歯を使ったときに痛い、歯ぐきが腫れている、歯の違和感が強い場合には歯科へ相談しましょう。
「痛い場所がこめかみだから歯科ではない」とは限りません。
歯・顎・こめかみ周辺の症状をまとめて伝えると、状況を確認してもらいやすくなります。
頭痛が中心の場合は脳神経内科・脳神経外科などを検討する
顎の動きよりも頭痛そのものが強い場合や、何時間も痛みが続く、吐き気や光・音への過敏を伴うといった場合には、脳神経内科や脳神経外科などへの相談も選択肢です。
片頭痛には片側性の痛みや吐き気、光・音への過敏などがみられることがあるため、顎の問題だけに絞らず症状全体を見ることが重要です。
突然の激しい頭痛や麻痺・しびれなどがあれば早急に医療機関へ
ここは特に覚えておいてください。
「今まで経験したことがないほど突然激しく痛くなった」
「手足に力が入りづらい」
「しびれがある」
「ろれつが回りづらい」
「意識がおかしい」
このような症状を伴う場合は、「噛みすぎただけ」と様子を見ないほうがよいでしょう。
日本頭痛学会でも、突然起こる強い頭痛などでは、くも膜下出血をはじめとする二次性頭痛を考える必要があるとされています。
緊急性のある状態が隠れている可能性もあるため、速やかに医療機関へ相談してください。
50歳以上で新しいこめかみ痛・噛むと顎が疲れる・視力異常がある場合は早めに相談する
頻度は高くありませんが、こめかみの痛みについて知っておきたいものに「巨細胞性動脈炎」があります。
難病情報センターでは、巨細胞性動脈炎では側頭部を中心とした頭痛のほか、食事中に顎が痛くなったり疲れたりする「顎跛行」、視力・視野の異常などがみられる場合があるとされています。
特に50歳以上で、
「今までなかったタイプのこめかみ痛が突然出てきた」
「食べ物を噛んでいる途中から顎が痛くなり、休むと楽になる」
「視界がぼやける、見えづらくなる」
といった症状がある場合には、早めに医療機関へ相談してください。
視力に関係する問題につながるケースもあるため、「顎が疲れているだけ」と決めつけないことが重要です。
まとめ|噛むとこめかみが痛い・片方だけの症状は原因を決めつけないことが大切
噛むとこめかみが痛い、しかも片方だけに症状が出ると、「右側だけだから何か大きな病気なのでは?」と心配になるかもしれません。
実際には、噛むときに働く側頭筋への負担や食いしばり、歯ぎしり、片側噛み、顎関節症など、顎周辺が関係しているケースがあると言われています。一方で、歯の問題や三叉神経痛、片頭痛など、別の原因が隠れている可能性も否定できません。
まずは、
「噛んだときだけ痛いのか」
「顎がカクカク鳴るのか」
「特定の歯で噛むと痛いのか」
「電気が走るような痛みなのか」
「吐き気や光・音への過敏を伴うのか」
といった点を整理してみましょう。
痛みが軽い場合には硬い食べ物やガムを控え、食いしばりを減らすなど、顎への負担を少なくすることも一つの方法です。
ただ、症状が何度も繰り返される、日に日に強くなる、口が開けづらい、強い頭痛や神経症状がある場合には、セルフケアだけで済ませず専門家へ相談してください。
「ただの噛み疲れだろう」と決めつけるのではなく、痛み方や一緒に出ている症状に目を向けることが大切です。
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
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