肩甲骨はがし やり方 簡単|自宅ですぐできるストレッチ5選と正しいコツ
「肩甲骨はがしをやってみたいけれど、難しそう……」
「肩や背中がガチガチ。家で簡単にできるやり方はないかな?」
そんなふうに感じている方も多いのではないでしょうか。
パソコンを長時間使ったり、スマートフォンを見続けたりしていると、気づかないうちに肩が前へ入り、背中が丸くなってしまうことがあります。
「仕事が終わるころには肩が重い」
「肩をぐるぐる回しても、なんとなくスッキリしない」
こうした状態が気になったときに、セルフケアのひとつとして知られているのが「肩甲骨はがし」です。
ただし、名前だけを見ると「肩甲骨を無理やり引きはがすの?」と少し怖く感じますよね。
実際には、肩甲骨そのものをベリッとはがすようなものではありません。一般的には、肩甲骨の周辺にある筋肉をストレッチしたり、肩甲骨を意識して動かしたりする方法を「肩甲骨はがし」と呼ぶことが多いと言われています。参考記事でも、肩甲骨周辺の筋肉を動かすセルフケアとして紹介されています。
この記事では、肩甲骨はがしの簡単なやり方を中心に、座ったまま・立ったまま・壁・タオル・寝ながらできる方法を紹介します。
無理に伸ばしたり強く押したりする必要はありません。「気持ちよく動かせる」という範囲から、少しずつ始めてみましょう。
目次
1.肩甲骨はがしとは?簡単なやり方を始める前に知っておきたい基本
肩甲骨はがしは実際に肩甲骨を「はがす」ものではない
まず知っておきたいのが、「肩甲骨はがし」という言葉の意味です。
名前だけ聞くと、
「肩甲骨って、本当に何かにくっついているの?」
「それを引きはがすの?」
と思いますよね。
肩甲骨は背中の左右にある平たい骨で、周囲にはさまざまな筋肉が付着しています。腕を上げる、後ろへ引く、肩をすくめるといった動作にも肩甲骨の動きが関わっていると言われています。
一般的に「肩甲骨はがし」と呼ばれているものは、肩甲骨を物理的にはがすのではなく、肩甲骨周辺の筋肉を動かしたりストレッチしたりするセルフケアを指すケースが多いです。沢井製薬の医師監修記事でも、肩甲骨を動かすストレッチによって周辺の筋肉を動かす方法が紹介されています。
そのため、
「痛いくらいグイグイ押したほうが効きそう」
と考える必要はありません。
むしろ、強く揉みすぎることで筋肉を傷めてしまう場合があると言われています。肩甲骨はがしを自分で行うときは、「強さ」よりも「ゆっくり動かすこと」を意識してみてください。
肩甲骨まわりが硬くなりやすい原因
肩甲骨まわりが動かしづらくなる背景として、日常生活の姿勢が関係していると言われています。
たとえば、
「朝から夕方までパソコン作業」
「休憩時間もスマホを見ている」
「家に帰ったらソファで動画を見る」
こんな一日を過ごしていませんか?
パソコンやスマートフォンを見るときには、顔が前へ出て背中が丸くなりやすい傾向があります。その姿勢が長く続くと、肩甲骨が外側へ開いた状態になり、周囲の筋肉が動く機会も少なくなると言われています。
参考記事でも、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などが、首・肩まわりへの負担につながる要因として紹介されています。
だからといって、
「猫背だから肩甲骨が悪い」
「姿勢を良くすれば全部改善する」
と単純に言い切れるわけではありません。
肩の重だるさや痛みにはさまざまな要因が関係すると考えられているため、肩甲骨はがしはあくまでも日常的なセルフケアのひとつとして考えるとよいでしょう。
まずは肩甲骨の硬さを簡単にセルフチェック
「自分の肩甲骨って硬いのかな?」
そう思ったら、ストレッチを始める前に簡単な動きのチェックをしてみるのもひとつです。
壁に背中をつけて立ち、腕を横からゆっくり上げてみましょう。
ポイントは、無理やり上げないこと。
肩に痛みを感じない範囲で、「どのあたりまで自然に上がるかな?」と確認してみてください。
医師監修の記事でも、壁に背中をつけた状態から腕を上げ、肩甲骨周辺の動きをチェックする方法が紹介されています。ただし、これは病気などを判断するものではありません。左右差や動かしづらさに気づくための簡単な目安として行うのがよいでしょう。
腕を上げた瞬間に強い痛みが出る場合には、「硬いからもっと伸ばそう」と無理をしないことが大切です。
2.肩甲骨はがしの簡単なやり方5選|自宅や仕事中でもできる
ここからは、肩甲骨はがしの簡単なやり方を紹介します。
特別な運動器具がなくても始められるものを中心にまとめました。
大切なのは、「たくさんやる」ことではなく「無理のない動きで行う」こと。
肩をゴリゴリ鳴らしたり、痛みを我慢しながら大きく動かしたりする必要はありません。
①座ったままできる肩甲骨はがし
まずは仕事中にも取り入れやすい方法です。
椅子に座ったままできるので、デスクワークが多い方にも取り入れやすいでしょう。
やり方
- 椅子に浅めに座ります
- 背中を無理なく起こします
- 両肘を曲げて体の横へ持ってきます
- 息を吐きながら、両肘をゆっくり後ろへ引きます
- 背中の中央へ肩甲骨が近づくイメージを持ちます
- 数秒ほどしたら力を抜いて元へ戻します
これを数回繰り返してみましょう。
「胸を張らなきゃ」と力みすぎる必要はありません。
むしろ、
「肩甲骨が少し動いたかな?」
「胸の前が伸びているかな?」
くらいの感覚で十分です。
肩甲骨を寄せる動きは医師監修の記事でも紹介されており、ゆっくり息を吐きながら行う方法が示されています。
仕事中なら、1時間に何十回も行うより、休憩のタイミングで少し体を動かす習慣を作るほうが続けやすいかもしれません。
②立ったままできる肩甲骨はがし
次は、肩を大きく回す方法です。
「難しいストレッチは続かない」という方には、これくらいシンプルな動きから始めるのもおすすめです。
やり方
- 足を肩幅程度に開いて立ちます
- 両手を軽く肩の近くへ置きます
- 肘で大きな円を描くように前から後ろへ回します
- 肩甲骨が寄ったり離れたりする感覚を意識します
- 数回行ったら反対方向にも回します
このとき、「肩を回す」というよりも、背中にある肩甲骨ごと動かすイメージを持ってみてください。
たとえば肩甲骨を背中の中央へ寄せるときには、
「背中で鉛筆を軽く挟む感じ」
をイメージすると動かしやすい方もいます。
ただし、肩に引っかかるような感覚や痛みがある場合には、大きな円を描こうとしなくても構いません。
小さな動きから始めましょう。
③壁を使った簡単な肩甲骨はがし
参考記事でも紹介されているのが、壁を使った肩甲骨はがしです。
家の壁さえあれば行えるので、
「道具を買うほどではないけれど、何かやってみたい」
という方にも向いています。
やり方
- 壁の前に立ちます
- 両手または腕を壁につけます
- 肩がすくまない位置を探します
- 腕を壁に沿わせながら、ゆっくり上下へ動かします
- 腕だけでなく、肩甲骨が動いていることを意識します
この動きでは、「できるだけ高く上げる」ことが目的ではありません。
人によって肩関節や肩甲骨の動く範囲は異なります。
最初は、
「あれ?思ったより腕が上がらないな」
と感じるかもしれませんが、痛みを我慢して壁に押しつける必要はないでしょう。
参考記事では壁を使って肩甲骨を意識的に動かす方法がセルフケアとして取り上げられています。
④タオルを使った肩甲骨はがし
自宅にあるフェイスタオルを使う方法もあります。
タオルを持つことで左右の手の位置が安定しやすいため、腕を動かす方向を意識しやすくなります。
やり方
- タオルの両端を左右の手で持ちます
- 肩幅より少し広い位置で持ちましょう
- タオルを軽く張りながら腕を頭の上へ持ち上げます
- 痛みのない範囲で肘を曲げながら下ろします
- 肩甲骨を背中の中央へ寄せる感覚を意識します
- ゆっくり元の位置へ戻します
ポイントは、腕を無理に背中側へ持っていかないこと。
柔軟性が高い人の動きを真似して、
「もっと下までいけるはず!」
と頑張る必要はありません。
肩がすくんだり腰を大きく反らしたりすると、肩甲骨よりも別の場所へ負担がかかる場合があります。
タオルはあくまで動きをサポートする道具として使いましょう。
⑤寝ながらできる肩甲骨はがし
「仕事から帰ったら、もう運動する気力がない……」
そんな日もありますよね。
その場合は、寝る前にゆったり行える動きを取り入れてみるのもひとつです。
やり方
- 仰向けに寝ます
- 両腕を体の横へ自然に置きます
- 肘を曲げながら腕を外側へ開きます
- 胸の前が軽く伸びる位置で止めます
- ゆっくり呼吸します
- 力を抜いて元の位置へ戻します
布団やマットの上で行うときには、「床へ肩を押しつける」のではなく、体の重さを利用しながらゆったり行いましょう。
寝ながら行う方法でも、痛みが出る位置まで無理に腕を広げる必要はありません。
「気持ちいいな」と思えるくらいが目安です。
3.肩甲骨はがしを正しく行うための簡単なコツ
肩や腕ではなく肩甲骨が動く感覚を意識する
肩甲骨はがしを行っているのに、
「腕ばかり疲れる」
「肩がすぐにパンパンになる」
という方もいます。
そんなときは、「どこを動かしているのか」を少し意識してみてください。
肩甲骨は、背中側で上下・内外などさまざまな方向へ動くとされています。特に腕を上げる際には肩関節だけでなく肩甲骨の動きも関係していると言われています。
腕だけを勢いよく動かすのではなく、
「肩甲骨が背中の上を滑っているかな」
というイメージを持ちながら、丁寧に行ってみましょう。
反動をつけずゆっくり動かす
「ストレッチなら、グイグイ伸ばしたほうがいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、肩甲骨はがしでは反動を使わず、ゆっくり行うことが大切だと言われています。
特に肩まわりが硬いと感じている方ほど、最初から大きく動かそうとすると痛みが出ることがあります。
まずは小さく。
慣れてきたら少しずつ。
そのくらいのペースで問題ありません。
呼吸を止めない
肩甲骨を一生懸命動かそうとすると、思わず「うっ」と息を止めてしまう方がいます。
これもありがちなポイントです。
肩甲骨を寄せるときなどは、ゆっくり息を吐きながら動かしてみましょう。
医師監修の記事でも、肩甲骨を寄せる際には時間をかけて息を吐きながら動かす方法が紹介されています。
深く呼吸しようと頑張る必要はありません。
普通に呼吸を続けられる程度の負荷で行ってください。
何回・何分やればいい?
「結局、何回やればいいの?」
これは気になりますよね。
回数については、すべての人に共通する絶対的な回数が決まっているわけではありません。
医師監修の記事では、肩甲骨を寄せるストレッチを5回繰り返し、朝や寝る前などに取り入れる方法が紹介されています。
そのため、最初は5回程度から試してみるのもひとつでしょう。
ただし、
「5回やらないと意味がない」
「毎日絶対にやらなければならない」
という話ではありません。
肩の状態は日によって違います。
疲れている日は2〜3回程度、余裕がある日は少し丁寧に行うなど、自分の状態に合わせて調整してください。
4.肩甲骨はがしで期待できること|肩こりや姿勢との関係
肩や首まわりの筋肉を動かしやすくなる
肩甲骨はがしのメリットとして、肩甲骨周辺にある筋肉を動かすきっかけになることが挙げられます。
特にデスクワークでは、何時間も同じ姿勢を続けてしまうことがあります。
そんなとき、
「肩が固まったな」
と感じたタイミングで肩甲骨をゆっくり動かすと、普段あまり使えていなかった部分を動かす機会になります。
長時間の前傾姿勢では肩甲骨が外側へ広がった状態になりやすく、周囲の筋肉も硬くなりやすいと言われています。そのため、肩甲骨を動かすストレッチが肩まわりのセルフケアとして活用されています。
肩こりのセルフケアとして取り入れられる
肩甲骨はがしを検索している方の中には、
「これで肩こりが改善するの?」
と気になっている方も多いでしょう。
肩こりには姿勢、筋肉の緊張、運動不足、生活習慣など複数の要因が関係すると言われているため、「肩甲骨はがしだけで必ず改善する」とは言い切れません。
ただ、肩甲骨周辺の筋肉を動かすストレッチは、肩こり対策のひとつとして紹介されています。
「ずっと座りっぱなしだったな」
と思ったときに肩を動かす。
「スマホを長く見すぎたな」
と気づいたら、一度立って肩甲骨を動かしてみる。
こうした小さな習慣を作ることが大切なのではないでしょうか。
猫背・巻き肩など姿勢を見直すきっかけになる
肩甲骨はがしでは、胸を開いたり肩甲骨を背中の中央へ寄せたりする動作が多く含まれます。
普段、
「気づくと背中が丸まっている」
「肩が前に入っている気がする」
という方であれば、自分の姿勢を意識するきっかけになるでしょう。
ただし、猫背や巻き肩には骨格や筋力、日常生活などさまざまな要素が関係します。
肩甲骨はがしだけで姿勢が完全に変わると考えるのではなく、「普段と違う方向へ体を動かす時間を作る」という感覚で取り入れるのがおすすめです。
肩や腕を動かしやすくするための運動になる
肩甲骨は腕の動きと関係していると言われています。
医師監修の記事では、腕を肩の高さよりさらに上へ上げていくときには肩甲骨の動きも必要になると解説されています。
つまり、日頃から肩や肩甲骨まわりを適度に動かすことは、
「肩をまったく動かさない時間を減らす」
という意味でも役立つでしょう。
大切なのは、無理やり可動範囲を広げることではありません。
毎日の生活の中に、気持ちよく肩を動かす時間を少し作ってみてください。
5.肩甲骨はがしをやってはいけないケースと注意点
強い痛みが出る場合は無理に続けない
肩甲骨はがしを行っていて、
「ズキッと痛い」
「腕を動かすだけでかなり痛む」
という場合には、そのまま無理に続けるのは避けましょう。
肩の痛みには、単純な筋肉のこわばりだけでなく、肩関節周囲炎や腱板に関係する問題など、さまざまな状態があるとされています。
「痛いほど効いている」
とは限りません。
強い痛みがある場合は、セルフケアより先に専門家へ相談することも考えてください。
肩甲骨を強く押したり無理にはがそうとしない
「肩甲骨はがし」という名前につられて、
「肩甲骨の内側に指を入れないといけないのかな」
と思う方もいるかもしれません。
自分で強く押したり、無理やり肩甲骨を動かそうとしたりする必要はありません。
医師監修の記事でも、強いマッサージによって筋肉を傷め、かえって不快感が強くなる可能性があると説明されています。
セルフケアで行うなら、ストレッチや肩回しなど、痛みの出ない方法から始めるほうが安心でしょう。
肩や腕に強い痛み・しびれがある場合は注意する
肩の痛みがあると、
「最近肩甲骨を動かしていなかったからかな?」
と考えてしまいがちです。
しかし、すべての肩の痛みが肩甲骨まわりの筋肉だけに原因があるわけではありません。
特に強い痛みが続いている場合や、腕を動かしづらい場合などには、自己判断だけで肩甲骨はがしを繰り返すのは避けたほうがよいでしょう。
症状が気になる場合には、整形外科など専門の医療機関への相談・来院を検討してください。
肩が痛くて腕を上げられない場合は無理にストレッチしない
「肩が痛くて髪を結びづらい」
「着替えるときに腕が上がらない」
「夜になると肩がズキズキする」
このような場合は注意が必要です。
日本整形外科学会によると、いわゆる五十肩では、肩の痛みだけでなく動かしづらさや夜間の痛みなどがみられることがあると言われています。また、腱板に関係する問題でも運動時や夜間に痛みを感じるケースがあるとされています。
そのような状態で、
「肩甲骨はがしをすれば何とかなるかも」
と無理に腕を上げるのはおすすめできません。
いつもの肩こりとは違うと感じる場合には、専門家へ相談してみましょう。
続けても症状が改善しない場合は専門家へ相談する
肩甲骨はがしを何日か試しても症状が変わらない場合や、むしろ痛みが強くなっている場合には、セルフケアを続けることだけにこだわらないことも大切です。
特に、
・強い肩の痛みが続いている
・夜に痛くて眠れない
・腕を上げづらくなった
・肩に力が入りにくい
・転倒やスポーツなどをきっかけに痛くなった
といった場合には、肩関節や腱など別の問題が関係している可能性もあると言われています。日本整形外科学会でも、肩の痛みや運動制限、夜間痛などがみられる肩の疾患について情報が公開されています。
セルフケアはあくまでもセルフケアです。
「家で何とかしなければ」と頑張りすぎず、状態によっては整形外科や接骨院などで相談することも選択肢にしてください。
まとめ|肩甲骨はがしは簡単なやり方から無理なく始めよう
肩甲骨はがしのやり方は、決して難しいものばかりではありません。
今回紹介したように、
・座ったまま肩甲骨を寄せる
・立ったまま肩をゆっくり回す
・壁を使って腕を動かす
・タオルを使って肩甲骨を動かす
・寝ながら胸や肩まわりを伸ばす
といった簡単な方法があります。
特にデスクワークやスマートフォンを見る時間が長い方は、一日の中で肩甲骨まわりを大きく動かす機会そのものが少なくなっているケースがあります。長時間の前傾姿勢や座りっぱなしの生活では肩甲骨周辺の筋肉が硬くなりやすいと言われているため、こまめに体を動かす時間を作ることが大切でしょう。
ただし、肩甲骨はがしは「痛ければ痛いほど良い」というものではありません。
無理に肩甲骨を押したり、大きく動かしたりせず、まずは気持ちよく動かせる範囲から始めてみてください。
そして、強い痛みや夜間の痛み、腕の動かしづらさなどがある場合には、肩こりだと決めつけず専門家へ相談することも大切です。
「今日は肩が重いな」
そんな日に1〜2分、肩甲骨をゆっくり動かしてみる。
まずはそれくらい気軽なセルフケアから始めてみてはいかがでしょうか。
引用元:薮下整骨院「肩甲骨はがしとは?簡単に肩こりが緩和出来るストレッチも紹介!」
https://www.krm0730.net/blog/2468/