こめかみ

左こめかみの痛みはなぜ?考えられる原因と危険な症状・対処法・受診目安

左こめかみの痛みが急に出ると、「左側だけということは、何か特別な病気なのかな」「脳に問題があるのでは」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

こめかみは目や耳、顎、首にも近く、日常生活の中で負担がかかりやすい場所です。そのため、頭痛だけでなく、目の疲れや食いしばり、首・肩まわりの緊張など、いくつかの要因が重なって痛みを感じることもあると言われています。

ただし、左こめかみの痛みがあるからといって、痛む場所だけで原因を決めることはできません。頭痛の種類を考える際には、「どこが痛いか」に加えて、「どのように痛むか」「何分または何時間続くか」「何度くらい繰り返しているか」「ほかにどのような症状があるか」を確認することが大切だとされています。

「でも、痛いときにそこまで細かく覚えていられないですよね」

たしかに、強い痛みが出ている最中に冷静に症状を整理するのは簡単ではありません。まずは無理に原因を決めようとせず、気づいた範囲で痛みの特徴を確認してみましょう。

左側だけの痛みであっても、症状の現れ方によって考えられる背景は変わります。反対に、左右の場所だけに注目してしまうと、本来確認したい危険なサインを見落とす可能性もあります。

ここでは、左こめかみの痛みが気になったときに確認したいポイントを、順番に解説します。なお、症状だけで病名を断定することはできません。いつもと違う強い頭痛や、しびれ、ろれつの回りにくさなどがある場合には、自己判断で様子を見続けず、速やかに医療機関へ相談してください。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/atama_01.html

目次

左側だけ痛むことだけでは原因を判断できない

左こめかみの痛みがあると、「左だけ痛いのだから、左側の血管や神経に問題があるのでは」と考えてしまうかもしれません。しかし、頭痛は痛む側だけで原因を見分けられるものではないと言われています。

片側に現れやすい頭痛もあれば、左右両方に出やすい頭痛もあり、その日の状態によって痛む側が変わるケースもあるためです。

たとえば、片頭痛は名前の印象から「必ず片側だけに起こる」と思われがちですが、片側だけでなく両側に痛みを感じることもあるとされています。また、毎回必ず左側に起こるとは限らず、以前は右側だったのに、今回は左こめかみが痛むというケースも考えられます。

そのため、「左側だから片頭痛」「右側だから別の頭痛」と単純に分けることはできません。

一方、緊張型頭痛は頭全体や両側が締め付けられるように痛むことが多いと言われていますが、本人の感覚として片側のこめかみが特に強く痛む場合もあります。

デスクワークやスマホ操作が続いたあと、左肩や左首の張りと一緒に左こめかみの痛みを感じるなら、姿勢や筋肉の緊張が関係している可能性も考えられるでしょう。ただし、これも症状だけで断定はできません。

さらに、こめかみの周辺には、噛むときに働く側頭筋があります。無意識の食いしばりや歯ぎしりによって側頭筋に負担がかかると、片側のこめかみに痛みを感じることがあると言われています。

普段から片側だけで噛む癖がある方や、朝起きたときに顎のだるさを感じる方は、頭だけでなく顎や歯の状態にも目を向けてみる必要があります。

「左側だけ痛むなら、左側を揉めばよいですか?」

痛む部分を強く押したり揉んだりすれば、かえって刺激が加わる場合があります。特に、触れただけでも強く痛むときや、皮膚の赤み・腫れ・発疹を伴う場合には、無理に刺激しないほうがよいでしょう。

まずは、痛みが頭の中から響く感じなのか、皮膚の表面に近いのか、顎を動かしたときに変化するのかなどを落ち着いて確認します。

また、左こめかみの痛みと同時に、目の奥の痛み、鼻水、涙、顎の痛み、首・肩のこりなどが出ていないかも重要です。こめかみだけを切り取って考えるのではなく、周辺に現れている症状を合わせて見ることで、医療機関へ相談する際にも状態を伝えやすくなります。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html

ズキズキ・締め付けられる・一瞬ズキッとなど痛み方を確認する

左こめかみの痛みを整理するときは、場所に続いて「痛み方」を確認します。

同じこめかみの痛みでも、脈を打つようなズキズキした痛みと、帽子やひもで締め付けられるような痛みとでは、考えられる頭痛の特徴が異なると言われています。

まず、心臓の鼓動に合わせるようにズキズキする痛みは、片頭痛でみられる特徴の一つとされています。階段の上り下りや歩行など、日常的な動作で痛みが強くなる場合や、光や音をわずらわしく感じる場合には、その様子も覚えておきましょう。

吐き気を伴うこともありますが、ズキズキする痛みがすべて片頭痛というわけではありません。痛み方だけで自己判断せず、続く時間やほかの症状と合わせて確認する必要があります。

次に、頭を帯で巻かれたような圧迫感や、ぎゅっと締め付けられるような重い痛みは、緊張型頭痛でみられやすいと言われています。

「左のこめかみから首まで重い」「夕方になると頭が締め付けられる」と感じる方もいるでしょう。長時間同じ姿勢を続けた日や、目を酷使した日に出やすいかどうかを確認すると、生活との関係を振り返りやすくなります。

一方で、「一瞬だけ針で刺されたようにズキッとする」「電気が走るような鋭い痛みが何度も起こる」という場合は、ズキズキと長く続く痛みとは分けて考える必要があります。

短い痛みであっても、回数が増えている、顔に触れたときや会話・咀嚼で誘発されるなどの特徴があるなら、神経が関係する痛みも含めて医療機関に相談したほうがよいと言われています。

目の奥から左こめかみにかけて、じっとしていられないほど激しく痛む場合もあります。こうした痛みに、同じ側の涙、目の充血、鼻水などが伴うときは、群発頭痛などでみられる特徴と重なる場合があるとされています。

ただし、目の病気でも似た場所に痛みを感じることがあるため、「こめかみの頭痛だろう」と決めつけないことが大切です。

「痛みをうまく言葉にできないのですが、大丈夫でしょうか?」

難しい表現を使う必要はありません。「ズキズキ」「ギューッ」「チクチク」「重い」「焼ける感じ」など、自分が感じたままの言葉で構いません。

痛みの強さについても、0を痛みなし、10を想像できる最も強い痛みとして、数字で残しておくと変化を伝えやすくなります。

なお、複数の痛み方が重なることもあります。最初は締め付けられる感じだったものが、途中からズキズキしてきたというケースもあるでしょう。

痛みの表現だけで病名を決めるのではなく、続く時間やほかの症状も一緒に確認することが重要です。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html

痛みが続く時間と繰り返す頻度を確認する

左こめかみの痛みについて医療機関へ相談すると、「いつから痛みますか」「1回の痛みはどれくらい続きますか」「これまでにも同じことがありましたか」と聞かれることがあります。

これは、頭痛の種類によって、痛みが続く時間や繰り返し方に違いがみられるためです。

たとえば、片頭痛の発作は4時間から72時間ほど続くことがあると言われています。一方、緊張型頭痛は30分程度で落ち着く場合もあれば、数日続く場合もあるとされています。

ただし、これらの時間はあくまで典型的な目安であり、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。「3時間だから違う」「4時間を超えたから片頭痛」と、時間だけで判断するのは避けましょう。

痛みが数秒から数分で消える場合も、確認は必要です。一瞬の痛みだから問題がないとは限らず、それが1日に何度も繰り返されるのか、顔を洗う、歯を磨く、物を噛むといった動作で起こるのかによって、医療機関に伝えるべき情報が変わります。

また、毎日ほぼ同じ時間に痛む、数週間にわたって一定期間だけ繰り返す、月経前後に出やすい、休日になると痛むといった周期性も手がかりの一つになると言われています。

睡眠時間、食事の間隔、天候、仕事の忙しさなども簡単に記録しておくと、自分では気づかなかった傾向が見えてくるかもしれません。

「前から時々ある痛みなら、心配しなくてもよいですか?」

以前から似た頭痛を繰り返していたとしても、今回は明らかに強い、回数が増えた、長く続くようになったなど、変化がある場合は注意が必要です。

日本頭痛学会では、数週間のうちに悪化してくる頭痛には、ほかの病気が隠れている可能性もあるため注意が必要と案内しています。いつもの頭痛かどうかは、「場所」だけでなく「強さ・時間・頻度・伴う症状」まで含めて比べることが大切です。

記録するときは、日時、痛む場所、痛み方、続いた時間、強さ、同時に出た症状、直前にしていたことを書くだけでも十分です。

市販薬を使用した場合は、使用した時間や回数も残しておきましょう。記憶だけに頼るより、医療機関で経過を説明しやすくなります。

スマートフォンのメモ機能を使う場合は、次のように簡単な内容で構いません。

「8月5日・午後3時ごろ。左こめかみがズキズキした。痛みは10段階で5程度。約2時間続いた。少し吐き気があり、明るい画面がつらかった」

この程度の情報でも、症状の変化を振り返りやすくなります。痛みが起きるたびに完璧な記録を作ろうとすると続けしづらいため、無理のない範囲で残すことが大切です。

引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

吐き気・しびれ・発熱・視覚異常などの症状を確認する

左こめかみの痛みを確認するとき、最も見落としたくないのが頭痛以外の症状です。

痛む場所や痛み方が同じでも、吐き気だけを伴う場合と、片側の手足のしびれや言葉の出にくさを伴う場合とでは、緊急性が大きく異なることがあります。

片頭痛では、頭痛とともに吐き気や嘔吐、光・音への過敏がみられることがあると言われています。また、頭痛の前に視界がチカチカする、ギザギザした光が見えるなどの前兆が現れる方もいます。

ただし、初めて視覚の異常を感じた場合や、普段とは異なる見え方が続く場合は、片頭痛だと自己判断せず、医療機関へ相談してください。

特に注意したいのは、突然の激しい頭痛に加えて、顔や手足の片側がしびれる、力が入らない、笑ったときに口元がゆがむ、ろれつが回りにくい、言葉が出にくいといった症状が現れた場合です。

厚生労働省は、こうした症状や突然の激しい頭痛があるときは、迷わず119番通報を考える症状として案内しています。

「少し休んで改善したら、様子を見てもよいでしょうか?」

一度症状が軽くなったとしても、突然起きたしびれや脱力、言葉の異常などは放置しないことが重要です。

症状が短時間で消えた場合でも、脳の血流に関係する異常の可能性があるため、速やかな確認が必要になることがあります。自分で車を運転せず、周囲の人に助けを求めるか、緊急性が高いと感じたときは119番へ連絡してください。

発熱についても確認しましょう。風邪のような症状と一緒に頭痛が出ることはありますが、突然の高熱、意識がぼんやりする、けいれん、繰り返す嘔吐などがある場合は、早めの対応が必要と言われています。

単に「熱のせいだろう」と考えず、いつからどのような順番で症状が出たかを伝えられるようにしておくと安心です。

視覚異常では、チカチカする光だけでなく、見える範囲が狭くなる、物が二重に見える、片目が急に見えづらくなるといった変化にも注意が必要です。

目の疲れでも見えにくさを感じることはありますが、突然起きた場合や神経症状を伴う場合には、緊急性が高い可能性もあります。

このほか、今まで経験したことのないほど強い痛み、頭を打ったあとに続く痛み、日ごとに強くなる痛みも、医療機関への相談を考えたいサインです。

日本頭痛学会では、いつもと違う突然の強い頭痛や、頭を打ったあとに続く頭痛、50歳以上でこめかみを中心とした痛みが続く場合などについて、ほかの病気に伴う頭痛の可能性があると案内しています。

左こめかみの痛みだけを見て「いつもの頭痛」と片づけず、体全体に起きている変化を確認しましょう。いつ、どのような症状が、どの順番で現れたのかを整理することが、適切な相談につながります。

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引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html

左こめかみの痛みで考えられる主な頭痛

左こめかみの痛みが続くと、「片頭痛なのかな」「肩こりから来ているだけ?」と気になる方も多いでしょう。

頭痛には、頭痛そのものが主な症状となる一次性頭痛と、ほかの病気や体の異常に伴って起こる二次性頭痛があると言われています。一次性頭痛の代表として挙げられるのが、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛です。

ただし、「左こめかみが痛い」という情報だけで、どの頭痛なのかを判断することはできません。同じ場所に痛みが出ていても、ズキズキと脈打つのか、締め付けられるように重いのか、電気が走るように一瞬だけ痛むのかによって、症状の特徴は異なります。

たとえば、次のような違いを確認してみましょう。

  • 「階段を上ると、左こめかみのズキズキが強くなる」
  • 「仕事が終わるころになると、頭を締め付けられるように重くなる」
  • 「左目の奥からこめかみにかけて、じっとしていられないほど激しく痛む」
  • 「顔に触れた瞬間、電気が走るような痛みが出る」
  • 「こめかみを押したときや、硬い物を噛んだときに痛む」

このように症状を具体的に振り返ると、医療機関へ相談するときにも状態を伝えやすくなります。

一方で、頭痛の特徴は必ずしも教科書どおりに現れるとは限りません。複数の頭痛が重なっていることもあれば、頭痛以外の原因で左こめかみの痛みを感じている可能性もあります。

「痛み方が片頭痛に似ているから、きっと問題ないだろう」と決めつけるのは避けましょう。突然起こった経験したことのない激痛や、手足のしびれ、ろれつの回りにくさ、意識の異常などがある場合には、一般的な頭痛とは異なる可能性があります。速やかに医療機関へ相談してください。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html

ズキズキと脈打つ場合は片頭痛が考えられる

左こめかみが「ドクンドクン」「ズキンズキン」と脈打つように痛む場合は、片頭痛の特徴と重なることがあります。

日本頭痛学会によると、片頭痛は発作的に起こり、4時間から72時間ほど続くことがあると言われています。片側に現れやすく、心臓の鼓動に合わせるような拍動性の痛みが特徴の一つとされています。

「左こめかみが脈打つなら、片頭痛だと考えてよいですか?」

ズキズキする痛みは片頭痛でみられやすいものの、それだけで判断することはできません。片頭痛かどうかを考える際は、日常的な動作で痛みが強くなるか、吐き気を伴うか、光や音を不快に感じるかなども確認します。

片頭痛では、歩行や階段の上り下りなど、普段なら問題にならない動作によって痛みが強くなることがあると言われています。

痛みがあるため、できるだけ動かず横になっていたくなる方もいるでしょう。明るい照明やスマートフォンの画面がつらく感じたり、普段は気にならない生活音が大きく聞こえたりする場合もあります。

また、吐き気や嘔吐を伴うことも片頭痛の特徴の一つです。ただ単に左こめかみが痛むだけでなく、「食欲がなくなる」「においに敏感になる」「気持ちが悪くて動けない」といった症状がないかも振り返ってみましょう。

片頭痛が起こる前に、視界の一部がチカチカする、ギザギザした光が見えるなどの前兆を経験する方もいると言われています。ただし、片頭痛のある方すべてに前兆が現れるわけではありません。

前兆がなく、突然左こめかみの痛みが始まるケースも考えられます。そのため、「光が見えなかったから片頭痛ではない」と判断することも難しいでしょう。

片頭痛という名前から、必ず頭の片側だけが痛むと思われがちです。しかし、両側に痛みを感じる場合や、発作ごとに左右が変わる場合もあるとされています。

前回は右こめかみが痛み、今回は左こめかみが痛むということもあり得ます。左側だけに出たという情報より、痛み方や続く時間、動作による変化を合わせて確認することが重要です。

「仕事が忙しい日に片頭痛が出ることもありますか?」

片頭痛の発作には、睡眠不足や睡眠リズムの変化、精神的な緊張、空腹などが関係する場合があると言われています。ただし、きっかけは人によって異なり、複数の要因が重なっていることも珍しくありません。

仕事中は問題がなかったのに、緊張から解放された休日に頭痛が出る方もいます。痛みが起きた日の睡眠時間や食事、仕事の状況などを記録しておくと、自分なりの傾向が見えてくるかもしれません。

片頭痛のような症状を繰り返している場合は、市販薬だけで長期間対応し続けるのではなく、脳神経内科や頭痛外来などへ相談することも検討しましょう。

特に、以前とは痛み方が違う、急に回数が増えた、痛みが日に日に強くなっている場合には注意が必要です。「いつもの片頭痛」と自己判断せず、詳しい確認を受けることが大切です。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_02.html
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

締め付けられるような重い痛みは緊張型頭痛が考えられる

左こめかみがズキズキするというより、「ギューッと締め付けられる」「頭に重い物が乗っている」と感じる場合は、緊張型頭痛の特徴と重なることがあります。

緊張型頭痛は、圧迫されるような痛みや締め付けられるような非拍動性の痛みが特徴だと言われています。痛みは30分から7日ほど続くことがあり、多くは頭の両側に現れるとされています。

「両側に出やすいなら、左こめかみだけの痛みは違うのでは?」

たしかに、緊張型頭痛では頭全体や両側に痛みを感じることが多いと言われています。ただ、本人の感覚として左こめかみや左後頭部など、一部の痛みが特に強く感じられる場合もあります。

頭の左右だけではなく、痛みの質や首・肩まわりの状態も確認しましょう。

緊張型頭痛の痛みは、片頭痛のように脈打つというより、じわじわと続く重だるさとして感じられる傾向があります。「頭にきつい帽子をかぶっているような感じ」「こめかみを両側から押さえられているような感覚」と表現する方もいるでしょう。

一般的には、片頭痛ほど日常的な動作で痛みが強くなりにくいと言われています。

たとえば、歩いたり階段を上ったりしても痛みが大きく変わらず、仕事や家事は続けられるものの、頭の重さが気になって集中しづらいと感じるケースです。

とはいえ、症状の強さには個人差があります。「動けるから問題ない」とは限らないため、何日も続く場合や回数が増えている場合は医療機関へ相談しましょう。

緊張型頭痛には、首や肩、頭の周りにある筋肉の緊張が関係することがあると言われています。

長時間のパソコン作業では、画面を見るために頭が前へ出やすくなります。その姿勢を長く続けると、首や肩まわりの筋肉に負担がかかり、こめかみを含む頭の痛みにつながる可能性があります。

スマートフォンを見るときの姿勢にも注意が必要です。下を向いた状態で長時間操作していると、首の後ろや肩に張りを感じる方も多いのではないでしょうか。

「夕方になると左の首からこめかみまで重い」という場合は、痛みが出る時間帯と作業内容の関係を振り返ってみるとよいでしょう。

精神的な緊張やストレスが続いているときにも、無意識に肩へ力が入ったり、奥歯を噛み締めたりすることがあります。

「肩の力を抜いてください」と言われて初めて、自分が力んでいたことに気づく方もいるはずです。こうした状態が続くと、首・肩だけでなく、顎やこめかみ周辺の筋肉にも負担がかかることがあります。

ただし、首や肩がこっているからといって、左こめかみの痛みがすべて緊張型頭痛とは限りません。片頭痛のある方が首の張りを感じるケースや、複数の特徴が混ざるケースもあります。

痛む場所を強く押したり、勢いよく首を回したりするのではなく、まずは症状の経過を確認しましょう。いつもと異なる強い痛みがある場合には、自己流のケアを続ける前に医療機関へ相談してください。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_03.html
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

目の奥の激痛と涙や鼻水を伴う場合は群発頭痛に注意する

左目の奥から左こめかみにかけて、耐えることが難しいほど激しく痛む場合は、群発頭痛の特徴と重なることがあります。

群発頭痛では、片側の目の周囲や目の上、こめかみに非常に強い痛みが出ると言われています。1回の発作は15分から180分ほど続き、痛みと同じ側の目の充血や涙、鼻水、鼻づまりなどを伴うことが特徴です。

たとえば、左こめかみと左目の奥に強い痛みがあり、左目だけ涙が出る、左側の鼻だけ詰まるといった症状です。

片頭痛でも目の周辺に痛みを感じることはありますが、群発頭痛では痛みが極めて強く、じっと横になっていられないケースが多いと言われています。

「痛いときに、部屋の中を歩き回ってしまいます」

片頭痛では動くと痛みが強くなるため、暗く静かな場所で横になりたくなる方が多いとされています。一方、群発頭痛では、激しい痛みのために落ち着かず、歩き回ったり体を動かしたりする方もいると言われています。

この違いは特徴を整理する際の参考になりますが、行動だけで頭痛の種類を判断することはできません。

群発頭痛という名称は、一定の期間に頭痛発作が集中して起こることに由来します。発作が起こる期間には、数日に1回から1日に複数回の頭痛を繰り返す場合があるとされています。

毎晩ほぼ同じ時間に左目の奥が激しく痛む、痛みのない期間を挟んで再び同様の発作が続くといった場合は、頭痛が起きた日時を記録しておきましょう。

夜間や睡眠中に起こりやすいことも、群発頭痛の特徴の一つだと言われています。痛みで目が覚めることが続くと、睡眠不足によって日中の生活にも影響が出てしまいます。

「市販の鎮痛薬を飲めば改善しますか?」

群発頭痛の発作は短時間で急激に強くなるため、一般的な鎮痛薬では対応しづらい場合があると言われています。自己判断で薬を増やしたり、何度も繰り返し使用したりするのは避けてください。

群発頭痛には医療機関で行われる専用の検査や対応があります。群発頭痛が疑われる症状を繰り返している場合は、脳神経内科、脳神経外科、頭痛外来などへ相談することが重要です。

また、目の奥の激痛は、群発頭痛以外の病気でも起こる可能性があります。

急に目が見えづらくなった、目が赤くなっている、吐き気が強いといった症状がある場合は、目の異常も考慮しなければなりません。これまでに経験したことのない痛みなら、「頭痛だから」と様子を見続けず、早めに医療機関へ相談しましょう。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_04.html
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html
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電気が走るような短い痛みは三叉神経痛などが考えられる

左こめかみや左の顔に「ビリッ」「バチッ」と電気が走るような痛みが出る場合は、三叉神経痛など、神経に関係する痛みの特徴と重なることがあります。

三叉神経は、顔の感覚などに関係する神経です。三叉神経痛では、顔の片側に刺すような強い痛みが短時間、発作的に起こると言われています。

一般的な頭痛では「数時間ずっと痛い」ということがありますが、三叉神経痛では、数秒から数分ほどの鋭い痛みを繰り返すケースがみられるとされています。

「一瞬で痛みが消えるなら、それほど心配しなくてもよいですか?」

痛みが短いからといって、問題が小さいとは限りません。1回は一瞬でも、顔を動かすたびに何度も繰り返すと、食事や会話、歯磨きなどがつらくなることがあります。

三叉神経痛では、顔の特定の部分への軽い刺激がきっかけとなり、痛みが起こる場合があると言われています。

たとえば、顔を洗う、歯を磨く、髭を剃る、化粧をする、物を噛む、会話をするといった日常的な動作です。冷たい風が顔に当たったときに痛みを感じる方もいるとされています。

痛みが左こめかみ周辺だけでなく、頬、鼻の横、上顎、下顎などに広がっていないかも確認しましょう。どこに触れると痛むのか、どのような動作で起きるのかを記録しておくと、医療機関で症状を説明しやすくなります。

一方、電気が走るような短い痛みが、すべて三叉神経痛というわけではありません。

こめかみや目の周囲に短時間の痛みが繰り返される別の頭痛もあります。また、歯や顎、鼻の周辺の異常によって、顔に鋭い痛みを感じる可能性も考えられます。

「歯が痛いようにも、こめかみが痛いようにも感じます」

顔の痛みは、発生している場所とは異なるところに響くことがあります。そのため、歯の痛みだと思って歯科へ相談したものの、歯には明らかな問題が見つからないケースもあります。

反対に、歯や顎の問題が左こめかみの痛みとして感じられることもあるため、症状だけで見分けるのは簡単ではありません。

自己判断で痛む部分を強く押したり、市販薬を長期間使い続けたりするのは避けましょう。短い激痛を繰り返す、痛みのために食事や洗顔が難しい、発作の回数が増えている場合は、脳神経内科や脳神経外科などへ相談することが大切です。

引用元:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-脳-脊髄-末梢神経の病気/脳神経の病気/三叉神経痛
引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ganmen/itami/
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

こめかみを押すと痛い場合は側頭筋の緊張も考えられる

左こめかみを指で押したときに痛みを感じる場合は、頭痛だけでなく、側頭筋の緊張が関係している可能性も考えられます。

側頭筋は、こめかみ付近に広がっている扇形の筋肉です。下顎を引き上げて口を閉じるときや、物を噛むときなどに働くと言われています。

奥歯を軽く噛み締めながらこめかみに触れると、筋肉が動くのを感じる方もいるでしょう。これが側頭筋です。

食事をするときだけでなく、無意識に歯を食いしばっているときにも使われます。そのため、食いしばりや歯ぎしりが続くと、側頭筋に負担がかかる場合があります。

「朝起きたときに、左こめかみと顎がだるく感じます」

睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしていると、自分では気づきにくいものです。朝起きたときに顎が疲れている、歯が浮くように感じる、こめかみが重いといった場合は、寝ている間の噛み締めが関係している可能性もあります。

日中の食いしばりにも注意しましょう。集中してパソコン作業をしているときや、緊張する場面では、上下の歯を強く接触させていることがあります。

通常、口を閉じて安静にしているときは、上下の歯の間にわずかな隙間があります。気づいたときに強く噛み締めているなら、顎やこめかみに余計な力がかかっているかもしれません。

片側だけで食べ物を噛む癖がある場合も、左右の筋肉にかかる負担が偏る可能性があります。

左側でばかり噛んでいる方は、左の側頭筋が疲れやすくなることが考えられます。ただし、痛みがある状態で無理に反対側を使ったり、噛み方を急に変えたりする必要はありません。

顎を開けたときに音がする、口を大きく開けにくい、硬い物を噛むと顎の周辺が痛む場合は、顎関節症の症状と重なることもあります。

日本口腔外科学会では、顎関節症について、顎を動かしたときの痛みや関節音、口の開けづらさなどがみられると案内しています。歯ぎしりや咀嚼筋の働きの乱れなどが関係する場合もあると言われています。

「押して痛いところを揉みほぐしてもよいでしょうか?」

こめかみを強く押したり、痛みを我慢して揉み続けたりするのは避けましょう。刺激によって痛みが強くなる可能性があるためです。

特に、軽く触れただけでも強く痛む、こめかみの血管が浮き出ている、頭皮まで痛い、発熱や視覚異常を伴う場合は、単なる筋肉の緊張と決めつけないことが重要です。

また、押したときの痛みがあるからといって、必ず側頭筋が原因とは限りません。皮膚や神経、血管など、筋肉以外の問題が関係している可能性もあります。

数日休んでも痛みが改善しない、日に日に痛みが強くなる、顎を動かしにくいといった場合は、医療機関へ相談してください。頭痛が中心なら脳神経内科や脳神経外科、顎や歯の症状が目立つ場合は歯科や口腔外科などが相談先として考えられます。

引用元:https://www.jda.or.jp/park/function/index04.html
引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_kansetu/
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頭痛以外で左こめかみが痛くなる原因

左こめかみの痛みがあると、まず片頭痛や緊張型頭痛を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、こめかみの周辺には目や鼻、顎、歯、神経、筋肉などが集まっているため、頭痛以外の不調が痛みのきっかけになっている場合もあると言われています。

「頭が痛いと思っていたけれど、目や歯が原因になることもあるのですか?」

はい、その可能性はあります。たとえば、スマホやパソコンを長時間使用したあとに左こめかみが重くなる場合は、目の疲れや姿勢の崩れが関係していることも考えられるでしょう。

また、食事中に痛みが強くなるなら、歯や顎の状態も確認したいところです。鼻づまりや粘り気のある鼻水がある場合は、副鼻腔の炎症が関係している可能性もあります。

大切なのは、「左こめかみが痛いから頭痛だ」と決めつけないことです。痛みが出るタイミングや直前にしていたこと、目・鼻・歯・顎・皮膚などに変化がないかを一緒に確認すると、原因を考えるための情報が集まりやすくなります。

ただし、症状だけで原因を判断することはできません。突然起きた激しい痛み、手足のしびれ、ろれつの回りにくさ、視力の低下などがある場合には、今回紹介する原因だけでなく、早急な確認が必要な病気も考えられます。自己判断で様子を見続けず、速やかに医療機関へ相談してください。

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スマホやパソコンの長時間使用による眼精疲労

スマホやパソコンを長時間見たあとに左こめかみが痛む場合は、眼精疲労が関係している可能性があります。

眼精疲労とは、目を使い続けることで目の疲れや痛みが現れ、休憩や睡眠だけでは十分に改善しにくい状態を指すと言われています。目の症状だけでなく、頭の重さや首・肩のこりなど、目以外の不調を伴う場合もあるとされています。

「目が疲れているだけなのに、なぜ左こめかみまで痛くなるのでしょうか?」

スマホやパソコンの画面を見続けていると、目は近い距離にピントを合わせ続けなければなりません。加えて、小さな文字を読もうとして画面をのぞき込んだり、目を細めたりすると、目の周囲だけでなく額やこめかみ周辺にも力が入りやすくなります。

その状態が長く続けば、左こめかみに重さや圧迫感を覚えることも考えられるでしょう。

画面に集中していると、まばたきの回数が少なくなる傾向もあると言われています。目の表面が乾きやすくなると、目がゴロゴロする、かすむ、まぶしく感じるなどの症状が出る場合があります。

「夕方になると文字が見えづらい」「目の奥が重い」「画面から目を離したあともピントが合いにくい」と感じるなら、目を酷使していないか振り返ってみましょう。

左右で視力に差がある場合や、眼鏡・コンタクトレンズが現在の視力に合っていない場合も、片方の目へ負担が偏る可能性があります。そのため、本人には頭痛のように感じられても、実際には左目の周辺から左こめかみにかけて不快感が広がっていることも考えられます。

ただし、「左側だけだから左目の疲れが原因」とは言い切れません。目の使い方だけでなく、首の向きや画面の位置、利き目、姿勢などが重なっている場合もあるためです。

「画面を見る時間を減らせない仕事なのですが、どうすればよいですか?」

作業を完全にやめられない場合でも、画面を見続ける時間を細かく区切ることはできます。ときどき遠くを見たり、意識してまばたきをしたり、画面の明るさや文字サイズを調整したりすると、目にかかる負担を減らしやすくなります。

画面と目の距離が近すぎないか、照明が画面に反射して見えづらくなっていないかも確認しましょう。日本眼科医会では、パソコンや携帯電話などの画面を長時間見続ける作業は、眼精疲労につながりやすいと案内しています。

なお、急に片目が見えづらくなった、物が二重に見える、目が強く充血している、目の痛みや吐き気が激しい場合は、一般的な眼精疲労ではない可能性があります。単なる目の使いすぎと判断せず、早めに眼科へ相談してください。

引用元:https://www.gankaikai.or.jp/health/42/
引用元:https://www.gankaikai.or.jp/health/28/index.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

首・肩のこりや姿勢の崩れによる筋肉の緊張

左こめかみの痛みが、首や肩の重さと一緒に現れる場合は、姿勢の崩れや筋肉の緊張が関係している可能性もあります。

頭の重さを支えているのは、首や肩、背中にある複数の筋肉です。長時間のデスクワークやスマホ操作によって頭が前へ出た姿勢が続くと、首や肩の筋肉に負担がかかりやすいと言われています。

厚生労働省の情報機器作業に関するガイドラインでも、頭の前傾が大きくなると首のこりや痛みが増えやすいことや、情報機器を使う作業によって目・首・肩などに不調が現れる可能性が示されています。

「首や肩がこると、こめかみまで痛くなるのですか?」

首や肩の筋肉は、頭の後ろや側面にある筋肉とも連動しています。首を同じ位置に保ち続けたり、片方の肩だけを上げたまま作業したりすると、筋肉の緊張が頭の周辺まで広がることがあると言われています。

たとえば、パソコンのモニターが体の正面ではなく左側に置かれているとしましょう。長時間、顔を左に向けた姿勢を続ければ、首の左右にかかる負担が偏る可能性があります。

スマホを左手で持ち、首を少し左へ傾けたまま見る癖がある場合も同様です。こうした小さな姿勢の偏りが積み重なり、左の首から左こめかみにかけて重さを感じることも考えられます。

日本整形外科学会では、肩こりについて、首や背中が緊張する姿勢、猫背や前かがみ、長時間同じ姿勢を続けることなどが関係すると案内しています。また、肩こりに頭痛や吐き気を伴う場合があるとも言われています。

「姿勢をよくしようとして、ずっと背筋を伸ばしておけばよいですか?」

無理に胸を張り続けると、今度は背中や腰に力が入りすぎる場合があります。大切なのは、一つの姿勢を長時間固定しないことです。

椅子へ深く腰掛ける、画面を体の正面に置く、肩をすくめない高さに机や椅子を調整するなど、力を入れなくても作業しやすい環境を作りましょう。数十分ごとに姿勢を変えたり、立ち上がったりすることも役立ちます。

一方で、左こめかみの痛みと同時に、腕や手のしびれ、握力の低下、首を動かしたときの強い痛みがある場合は、単なる肩こりとは異なる可能性もあります。無理に首を回したり強く揉んだりせず、整形外科などへ相談してください。

引用元:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6314&dataType=1&pageNo=1
引用元:https://www.joa.or.jp/public/ation/pdf/joa_004.pdf
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

歯ぎしり・食いしばり・顎関節症による側頭筋への負担

左こめかみの痛みと一緒に、顎のだるさや口の開けづらさを感じる場合は、歯ぎしりや食いしばり、顎関節症などが関係している可能性があります。

こめかみの周辺には、側頭筋と呼ばれる筋肉があります。側頭筋は、物を噛んだり、下顎を持ち上げたりするときに働く筋肉です。

奥歯を軽く噛み締めながら左右のこめかみに触れると、筋肉が動くのを感じられるかもしれません。

睡眠中の歯ぎしりや、日中の無意識な食いしばりが続くと、側頭筋が長い時間緊張しやすくなります。その結果、左こめかみを押したときに痛む、朝起きると顎とこめかみが重いといった症状につながる場合があると言われています。

「歯ぎしりをしているかどうか、自分ではわかりません」

睡眠中の歯ぎしりは、自分では気づきにくいものです。家族から音を指摘されたことがなくても、音が出ない食いしばりをしている可能性はあります。

朝起きたときに顎が疲れている、歯が浮いたように感じる、舌や頬の内側に歯の跡がついている場合は、寝ている間に力が入っていないか確認してみましょう。

日中も、仕事へ集中しているときや緊張しているときに、上下の歯を接触させ続けている方がいます。本来、口を閉じて安静にしているときは、上下の歯の間にわずかな隙間があると言われています。

「気づくと奥歯を噛み締めている」という方は、顎と側頭筋へ継続的な負担がかかっているかもしれません。

顎関節症では、顎を動かしたときの痛み、関節から鳴る音、口の開けづらさなどがみられると言われています。歯ぎしりや噛み合わせの問題、咀嚼筋の連携、精神的な緊張など、複数の要因が関係する場合もあるとされています。

ただし、顎が鳴るだけで必ず顎関節症というわけではありません。音があっても、痛みや口の開けづらさがなければ、すぐに大きな問題につながるとは限らないと言われています。

反対に、口を開けるたびに左こめかみや耳の前が痛む、指が縦に2本入らないほど口を開けづらい、食事がしづらいといった場合は、歯科や口腔外科へ相談しましょう。

痛みがある状態で、大きく口を開けるストレッチや強いマッサージを繰り返すのは避けてください。側頭筋の負担だけでなく、顎関節や歯そのものに問題がある可能性も考慮する必要があります。

引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_kansetu/
引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ganmen/itami/
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

鼻づまりや顔の圧迫感を伴う副鼻腔炎

左こめかみの痛みとともに、鼻づまり、粘り気のある鼻水、頬や目の周辺の重さがある場合は、副鼻腔炎が関係している可能性があります。

副鼻腔とは、鼻の周囲にある空洞のことです。額の内側や目の間、頬の奥などに複数の空間があり、その中で炎症が起きた状態が副鼻腔炎と呼ばれています。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、急性の副鼻腔炎では、鼻づまりや粘り気のある鼻水に加え、頬・鼻の周囲・額の痛み、顔やまぶたの腫れ、発熱などがみられると言われています。

「鼻の病気なのに、左こめかみが痛くなることもあるのですか?」

副鼻腔は、目や頬、額、頭の奥に近い場所にあります。そのため、炎症が起きている場所によっては、本人がこめかみの痛みや頭の重さとして感じる場合があると言われています。

鼻や副鼻腔に関係する顔面痛は、三叉神経の支配領域に沿って現れることがあるとされています。痛む場所だけでは、片頭痛などと区別しづらいケースもあるでしょう。

副鼻腔炎が疑われるときは、こめかみの痛みだけでなく、鼻水の色やにおいも確認してみてください。黄色や緑色の鼻水が続く、においを感じにくい、喉へ鼻水が落ちる、頬や歯の周辺が重いといった症状がないかを振り返ります。

風邪をひいたあと、鼻の症状だけが長引いている場合も注意が必要です。

また、前かがみになったときや、階段を下りたときに顔の奥へ響くような痛みを感じる方もいます。ただし、こうした特徴があっても、副鼻腔炎と断定することはできません。

「鼻水が出ていなければ、副鼻腔炎ではないですか?」

鼻水が目立たない場合でも、副鼻腔の奥で炎症が起きている可能性はあります。特に、頭の奥や目の奥の痛みが続く場合には、症状だけで判断しづらいことがあります。

副鼻腔炎の詳しい確認には、鼻の中の観察や画像検査が必要になる場合があると言われています。鼻づまりや顔の圧迫感が続くときは、耳鼻咽喉科へ相談しましょう。

高い熱が続く、目の周囲が腫れる、視力が低下する、物が二重に見える、意識がぼんやりするといった症状がある場合は、炎症が周辺へ広がっている可能性も否定できません。早急に医療機関へ連絡してください。

引用元:https://www.jibika.or.jp/modules/disease/index.php?content_id=21
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/118/7/118_833/_article/-char/ja/
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

歯の炎症や噛み合わせによる関連痛

左こめかみの痛みは、左側の歯や歯ぐきに起きている炎症と関係する場合もあります。

痛みは、必ずしも原因となっている場所だけに感じるとは限りません。原因とは少し離れた場所に痛みを感じることがあり、これを関連痛と呼ぶことがあります。

そのため、実際には奥歯や顎の周辺に問題があっても、「左こめかみが痛い」「耳の前がズキズキする」と感じる可能性があると言われています。

「歯が痛くないのに、歯が原因になることもあるのですか?」

はい、歯の問題があっても、はっきりとした歯痛を感じないケースはあります。

たとえば、上顎の奥歯と上顎洞は近い位置にあります。上顎のむし歯や歯周病による炎症が上顎洞へ広がると、歯性上顎洞炎につながることがあると言われています。

日本口腔外科学会では、歯性上顎洞炎について、歯の痛みに続いて悪臭のある膿のような鼻水や頬の痛みが現れる場合があり、片側だけに起こることが多いと案内しています。

左側だけ鼻づまりが続く、左の頬やこめかみが重い、嫌なにおいのする鼻水が出るといった場合は、鼻だけでなく歯の状態も確認したほうがよいでしょう。

むし歯や歯周病が進むと、歯ぐきの腫れや出血、膿、噛んだときの痛みが出る場合もあります。炎症が強くなると、顎や頬が腫れることもあると言われています。

噛み合わせについても、こめかみの痛みとの関係を気にする方がいるでしょう。

噛み合わせだけを左こめかみの痛みの原因と断定することはできません。ただし、高さの合わない詰め物や被せ物がある、片側でばかり噛んでいる、歯が抜けたままになっているといった状態では、噛むときに使う筋肉へ負担が偏る可能性があります。

結果として、左の側頭筋や顎の周辺に疲労感が出ることも考えられます。

「歯医者と耳鼻咽喉科のどちらへ相談すればよいですか?」

歯を噛んだときの痛み、歯ぐきの腫れ、冷たい物がしみるなど、歯の症状が目立つ場合は歯科や口腔外科が相談先になります。

一方で、鼻づまりや膿のような鼻水、においの低下などが目立つ場合は、耳鼻咽喉科での確認も必要になるでしょう。歯性上顎洞炎では、歯と副鼻腔の両方へ対応する必要がある場合もあると言われています。

痛みのある歯を自己判断で強く磨いたり、市販薬だけで長期間様子を見たりするのは避けてください。顔の腫れや発熱がある、口を開けにくい、飲み込みづらい場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ganmen/itami/
引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ganmen/haretekita/
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

ピリピリした皮膚の痛みや発疹を伴う帯状疱疹

左こめかみの皮膚がピリピリする、髪や帽子が触れるだけで痛い、数日後に赤い発疹や水ぶくれが出てきたという場合は、帯状疱疹の可能性も考えられます。

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが再び活性化することで起こると言われています。

日本皮膚科学会によると、体の片側に神経痛のような痛みや知覚異常、かゆみなどが数日から1週間ほど続いたあと、皮膚の赤みや小さな水ぶくれが現れる場合があるとされています。

「発疹が出る前は、頭痛と見分けられないのではないですか?」

発疹が現れる前は、帯状疱疹だと判断するのが難しい場合があります。

2025年の帯状疱疹に関するガイドラインでも、片側の痛みだけで帯状疱疹と判断することは難しく、発疹がない段階では慎重に経過を見る必要があるとされています。

そのため、「左こめかみがピリピリするから帯状疱疹」と決めることはできません。

ただし、皮膚に触れたときの痛みが強い、左の額やこめかみに赤い発疹が出てきた、水ぶくれが増えてきた場合は、早めに皮膚科へ相談しましょう。

帯状疱疹が顔に現れた場合は、目への影響にも注意が必要です。特に、こめかみから額、まぶた、鼻の周辺に発疹がある場合は、目に関係する神経の領域に症状が出ている可能性があります。

日本眼科医会では、水痘・帯状疱疹ウイルスによって目の角膜に炎症が起こると、目の充血や視力の低下などが現れる場合があると案内しています。

「目に症状がなければ、皮膚科だけで大丈夫でしょうか?」

発疹が目の周囲にある場合や、目の充血、まぶしさ、涙、目の痛み、見えづらさがある場合は、眼科にも早めに相談してください。

皮膚の症状だけに見えても、あとから目の症状が現れることがあります。目をこすったり、水ぶくれを潰したりせず、清潔を保ちましょう。

また、皮膚の発疹が落ち着いたあとも、ピリピリした痛みが長く残ることがあります。これは帯状疱疹後神経痛と呼ばれ、特に年齢が高い方では注意が必要だと言われています。

左こめかみの痛みに皮膚の違和感が加わったときは、「頭痛だろう」と考え続けず、鏡で発疹や赤みがないか確認してください。症状が変化した時間や、発疹が広がる様子を記録しておくと、医療機関へ相談するときに説明しやすくなります。

引用元:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa5/q13.html
引用元:https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/Taijouhoushin2025.pdf
引用元:https://www.gankaikai.or.jp/health/18/index.html

すぐに受診すべき左こめかみの痛みと危険な病気

左こめかみの痛みは、片頭痛や筋肉の緊張、眼精疲労など、比較的よくみられる原因によって起こることがあります。しかし、なかには脳や血管の病気に伴って現れる頭痛もあるため、「いつもの頭痛と似ているから大丈夫」と決めつけないことが大切です。

特に注意したいのは、突然起こった激しい頭痛や、手足のしびれ、言葉の話しづらさ、意識の異常などを伴う場合です。こうした症状は、くも膜下出血や脳梗塞、脳出血などでみられることがあると言われています。

「左こめかみだけの痛みでも、救急車を呼ぶことがあるのでしょうか?」

痛む範囲が狭くても、痛みの起こり方や一緒に現れた症状によっては、119番への連絡が必要になる可能性があります。左側か右側かだけでは、緊急性を判断できません。

厚生労働省では、突然の激しい頭痛、顔半分の動かしにくさやしびれ、ろれつの回りにくさ、突然片方の腕や足に力が入らなくなるといった症状がある場合、救急車を呼ぶ目安として案内しています。

一方で、頭痛が強くても、必ず危険な病気が隠れているとは限りません。ただし、自宅で原因を見分けるのは難しく、症状が似ている病気もあります。

危険な病気を見逃さないためには、「どの場所が痛むか」よりも、どのように始まったのか、以前と比べてどれくらい強いのか、ほかに何が起きているのかを確認する必要があります。

ここでは、左こめかみの痛みがあるときに、速やかな来院や119番への連絡を考えたい症状について解説します。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html
引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html

突然起こった経験したことのない激しい頭痛

左こめかみに突然、これまで経験したことのないような激しい痛みが起きた場合は、注意が必要です。

よくある頭痛では、最初は軽い違和感から始まり、数十分かけて少しずつ痛みが強くなることもあります。一方で、くも膜下出血に伴う頭痛は、突然、短い時間で強い痛みに達することがあると言われています。

日本頭痛学会では、くも膜下出血の典型的な症状として「今まで経験したことがない突然の激しい頭痛」を挙げています。また、突然の頭痛に吐き気や嘔吐、意識消失、めまいを伴う場合も注意が必要だとされています。

「突然というのは、どれくらいの速さでしょうか?」

たとえば、「仕事をしていたら、いきなり強い痛みに襲われた」「入浴中や運動中、急に頭を殴られたような痛みが出た」といった始まり方です。

雷が落ちたような痛みと表現されることもありますが、すべての方が同じように感じるわけではありません。「人生で最も強い痛み」とまでは感じなくても、普段の頭痛とは明らかに違う突然の痛みなら軽視しないでください。

左こめかみだけに痛みを感じる場合でも、くも膜下出血などを症状だけで否定することはできません。頭全体が痛くないから大丈夫、会話ができるから問題ないとは言い切れないためです。

また、最初の痛みが短時間で少し落ち着くこともあります。

「今は少し改善したので、明日まで様子を見てもよいですか?」

突然起きた経験のない激しい頭痛の場合は、痛みが一時的に弱くなったとしても、自宅で様子を見続けることはおすすめできません。日本頭痛学会では、くも膜下出血の大きな発作が起こる前に、少量の出血による警告症状が出る場合があると案内しています。

突然の強い頭痛がある場合は、自分で車を運転せず、周囲の方に状況を伝えましょう。立ち上がったときにふらつく、吐き気がある、意識がぼんやりするといった症状が加わっているなら、119番へ連絡してください。

救急車を呼ぶ際は、「左こめかみが痛い」とだけ伝えるより、「午前10時ごろに突然始まった」「今までにない強い頭痛」「吐き気もある」のように、発症時刻と症状を具体的に説明すると伝わりやすくなります。

引用元:https://www.jhsnet.net/GUIDELINE/1/1-3.htm
引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html

手足のしびれ・麻痺・ろれつの回りにくさを伴う場合

左こめかみの痛みと同時に、手足のしびれや麻痺、ろれつの回りにくさが現れた場合は、脳卒中などの可能性を考え、速やかな対応が必要です。

脳卒中には、脳の血管が詰まる脳梗塞と、血管が破れる脳出血・くも膜下出血などがあります。国立循環器病研究センターでは、脳卒中の代表的な症状として、片方の手足や顔半分のしびれ・麻痺、言葉の障害、視野や視力の異常、経験したことのない激しい頭痛などを挙げています。

「しびれは、肩こりでも起こりますよね?」

たしかに、首や肩、末梢神経の問題によって腕や手がしびれる場合もあります。しかし、頭痛と同じタイミングで突然しびれが始まった場合や、片方の手と足が同時にしびれる場合は注意が必要です。

次のような変化がないかを確認してみましょう。

  • 両腕を前に伸ばしたとき、片方の腕だけが下がってくる
  • 左右の手で握る力が急に違っている
  • 片足に力が入りづらく、まっすぐ歩けない
  • 笑ったときに、片方の口元だけが下がっている

また、ろれつの回りにくさは、本人が気づいていないこともあります。

「言葉は出ていますが、いつもより聞き取りづらい気がします」

本人が普通に話しているつもりでも、家族や同僚から「言葉がもつれている」「話の内容がうまく伝わらない」と指摘される場合があります。簡単な言葉が出てこない、相手の話が理解しづらい、質問と合わない答えを返すといった変化にも注意してください。

厚生労働省では、顔半分の動かしにくさやしびれ、口元のゆがみ、ろれつが回らずうまく話せない状態、突然片方の腕や足に力が入らなくなる症状を、救急車を呼ぶ目安として案内しています。

症状が数分で改善しても、安心とは限りません。

脳の血流が一時的に悪くなる一過性脳虚血発作では、しびれや麻痺、言葉の障害などが短時間で消えることがあると言われています。しかし、その後に脳梗塞が起こる可能性があるため、症状が消えたからといって来院を先延ばしにしないことが重要です。

症状が始まった時刻を確認し、119番へ連絡しましょう。本人が「もう大丈夫」と話していても、周囲から見て明らかな変化があれば、救急隊に症状を伝えてください。

引用元:https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/
引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html

意識障害や激しい吐き気・嘔吐を伴う場合

左こめかみの痛みに加えて、呼びかけへの反応が鈍い、会話が成り立たない、意識を失ったといった症状がある場合は、速やかに119番へ連絡してください。

くも膜下出血では、突然の頭痛とともに、吐き気や嘔吐、意識消失、めまいなどが現れる場合があると言われています。脳出血やそのほかの脳卒中でも、意識障害を伴う可能性があります。

「眠そうにしているだけなのか、意識障害なのかわかりません」

単なる眠気かどうか判断しづらいときは、名前を呼んで普段どおり返事ができるか、今日の日付や今いる場所がわかっているかを確認してみましょう。

質問には答えるものの、すぐ眠り込んでしまう、何度呼んでも目を開けない、普段とは明らかに様子が違う場合は、緊急性が高い可能性があります。

意識がない方を無理に起こしたり、飲み物や薬を口に入れたりしてはいけません。嘔吐している場合、吐いた物が喉につまる可能性もあります。

国立循環器病研究センターでは、脳卒中が疑われ、意識がない場合には、楽に呼吸ができ、吐いた物が喉につまらないよう横向きにし、直ちに119番へ連絡するよう案内しています。

ただし、首や頭を強く打った可能性がある場合は、無理に体を動かさないほうがよいこともあります。119番へ連絡し、通信指令員の指示に従ってください。

「片頭痛でも吐くことがありますが、どう区別すればよいでしょうか?」

片頭痛でも吐き気や嘔吐が現れることはあります。そのため、吐き気だけで危険な頭痛かどうかを判断することはできません。

確認したいのは、突然の激しい痛みか、これまでの片頭痛とは異なるか、意識や言葉に変化があるか、立てないほどふらついていないかという点です。

いつもの片頭痛と同じように感じても、嘔吐を何度も繰り返して水分を取れない、急に反応が鈍くなった、けいれんが起きた場合は、自己判断で鎮痛薬を追加せず救急要請を考えましょう。

救急隊には、頭痛が始まった時刻、意識を失った時間、嘔吐した回数、普段使用している薬などを伝えます。特に血液を固まりにくくする薬を使用している場合は、薬の名前がわかるお薬手帳などを準備しておくとよいでしょう。

引用元:https://www.jhsnet.net/GUIDELINE/1/1-3.htm
引用元:https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/
引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html

痛みが日に日に強くなる、または頭を打った後に続く場合

左こめかみの痛みが日に日に強くなる場合や、頭を打ったあとから続いている場合は、「時間がたてば改善するだろう」と放置しないようにしましょう。

日本頭痛学会では、数週間のうちに頭痛が悪化してくる場合、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などの可能性もあるため注意が必要と案内しています。また、軽い頭部外傷のあとに頭痛が続く場合は、硬膜下血腫や硬膜外血腫、脳挫傷などが隠れている可能性があると言われています。

「軽く棚に頭をぶつけただけなので、問題ないと思っていました」

頭を打った直後に意識があり、目立った症状がなかったとしても、あとから頭痛や吐き気などが出るケースがあります。

特に、事故や転倒の翌日以降も頭痛が続く、以前より痛みが強くなっている、ぼんやりしている、歩き方がおかしいといった場合は、医療機関で確認してもらう必要があります。

高齢の方では、ご本人が覚えていない程度の軽い転倒や打撲をきっかけに、時間をかけて頭の中に血液がたまる慢性硬膜下血腫が起こることもあると言われています。

日本頭痛学会では、高齢者などが頭部外傷を起こした場合、当日の検査で出血がみられなくても、1〜3か月ほどかけて血腫がたまり、頭痛などの症状が現れることがあると案内しています。

頭痛だけでなく、以前より物忘れが増えた、反応が遅い、片方の手足が動かしづらい、歩くとふらつくといった変化にも注意しましょう。

家族から見ると認知症が急に進んだように感じられることもあります。高齢の方にこうした変化が現れた場合は、最近転倒したり頭をぶつけたりしていなかったかを確認してください。

「頭を打ったあとは、どれくらい様子を見ればよいですか?」

ぶつけ方や年齢、使用している薬などによって異なるため、一律には言えません。

頭痛が続いている時点で、来院を考える必要があります。強い眠気、繰り返す嘔吐、しびれや麻痺、けいれん、意識の異常がある場合は、通常の外来を待たず119番へ連絡してください。

特に、血液を固まりにくくする薬を使用している方や、出血しやすい病気がある方は、頭を打った際に医療機関へその情報を伝えることが大切です。

また、頭を打ったあとにスポーツや運動へすぐ戻るのは避けましょう。痛みが続いている間に再び頭を打つと、状態が悪化する可能性があります。自己判断で運動を再開せず、必要な検査を受けてください。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html

50歳以上で初めてこめかみが強く痛む場合

50歳以上の方に、これまで経験したことのない左こめかみの痛みが現れた場合は、年齢のせいや肩こりだと決めつけず、早めに医療機関へ相談しましょう。

日本頭痛学会では、50歳以上でこめかみを中心とする頭痛が続く場合、側頭動脈炎の可能性があると案内しています。現在は、巨細胞性動脈炎と呼ばれることが多い病気です。

巨細胞性動脈炎は、頭部などの比較的大きな動脈に炎症が起こる病気だと言われています。

日本リウマチ学会によると、ズキズキと拍動する片側の側頭部痛、物を噛んだときの顎の痛み、視力低下や視野狭窄などの目の症状、発熱、体重減少、だるさなどがみられる場合があります。

「片頭痛もズキズキするので、見分けるのは難しくないですか?」

痛み方だけでは見分けにくいことがあります。確認したいのは、50歳を過ぎてから初めて起きた頭痛か、こめかみを触ると痛むか、噛んでいる途中に顎が疲れたり痛んだりするか、見え方に変化がないかという点です。

片頭痛を以前から経験している方でも、これまでとは違う痛みが出た場合は注意してください。

また、発熱が続く、食欲が落ちた、理由なく体重が減った、朝起きたときに肩や太ももが強くこわばるといった変化が一緒に現れることもあると言われています。

こめかみの血管が浮いて見える、触ると硬いと感じる場合もありますが、見た目に変化がないからといって否定はできません。

「痛みは我慢できる程度ですが、すぐに来院したほうがよいですか?」

巨細胞性動脈炎では、目へ血液を送る血管に影響が及ぶと、視力に重大な影響が出る可能性があります。日本リウマチ学会でも、眼の検査で視神経や網膜などに異常がみられると、失明の危険性があると案内しています。

そのため、痛みの強さだけで来院の必要性を決めないことが大切です。

50歳以上で新しく始まったこめかみの痛みが続いている場合は、内科や脳神経内科、リウマチ科などへ早めに相談しましょう。急な視力低下や視野の欠けがある場合は、時間外であっても救急外来への連絡を考えてください。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html
引用元:https://www.ryumachi-jp.com/general/casebook/kyosaiboseidomyakuen/

噛むと顎が痛い・頭皮が痛い・視力が低下した場合

左こめかみの痛みに加えて、食事中に顎が痛む、髪や帽子が触れただけで頭皮が痛む、視力が低下するといった症状がある場合は、巨細胞性動脈炎などの可能性に注意が必要です。

巨細胞性動脈炎では、物を噛んだときの顎の痛みや、視力低下、視野狭窄などが現れることがあると言われています。特に、食事を始めたときは問題がなくても、噛み続けるうちに顎がだるくなったり痛くなったりする症状は、医療機関へ伝えたい重要な情報です。

「顎が痛むなら、顎関節症ではないのでしょうか?」

顎関節症や歯の問題でも、噛んだときの顎の痛みは起こります。

ただし、50歳以上で新しいこめかみの痛みがあり、顎の痛みや視覚異常を伴っている場合は、顎関節だけの問題だと決めつけないことが重要です。

顎関節症では、口を大きく開けると痛む、顎を動かすと音がする、口が開きづらいといった症状がみられることがあります。一方、巨細胞性動脈炎でみられる顎の症状は、噛み続けると痛みや疲れが出て、休むと軽くなる形で現れる場合があると言われています。

頭皮の痛みも確認しましょう。

「髪をとかすと左側の頭皮が痛い」「枕に頭をつけると、こめかみから頭皮にかけて痛む」といった場合、皮膚や神経の問題だけでなく、血管の炎症が関係している可能性も考える必要があります。

ただし、帯状疱疹や皮膚炎などでも頭皮の痛みは起こるため、頭皮が痛いだけで病名を断定することはできません。発疹や水ぶくれがあるか、視力や全身の状態に変化がないかを一緒に確認してください。

なかでも、視力の低下は軽視できない症状です。

片目が急にかすむ、視野の一部が欠ける、カーテンをかけられたように見えづらくなる場合は、すぐに医療機関へ相談しましょう。一度見え方が戻った場合も、問題がなくなったとは限りません。

日本リウマチ学会では、高齢者に新たに現れた側頭部痛、眼症状、発熱などから巨細胞性動脈炎を疑い、血液検査や画像検査などを行うと案内しています。また、目に影響が出ると失明の危険性があるとされています。

「明日、いつもの眼科へ行けばよいでしょうか?」

急に視力が低下した、片目が見えなくなった、視野が大きく欠けた場合は、翌日まで待たないほうがよい可能性があります。眼科や救急外来へ連絡し、左こめかみの痛みと顎・頭皮の症状も合わせて伝えてください。

症状が続いている間は、自分で車を運転しないようにしましょう。視野が狭くなっていると、本人が思っている以上に周囲を確認しづらくなることがあります。

左こめかみの痛み、顎の痛み、頭皮の痛み、視覚異常が重なっている場合は、それぞれを別の不調として考えず、一連の症状として医療機関へ説明することが大切です。

引用元:https://www.ryumachi-jp.com/general/casebook/kyosaiboseidomyakuen/
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html

左こめかみが痛いときの対処法と受診の目安

左こめかみが痛み始めたとき、「ひとまず横になればよいのかな」「温めるのと冷やすのは、どちらがよいのだろう」と迷う方も多いでしょう。

左こめかみの痛みといっても、片頭痛や緊張型頭痛、眼精疲労、顎まわりの筋肉の緊張など、考えられる原因は一つではありません。そのため、すべての頭痛に同じ対処をするのではなく、痛み方や一緒に現れている症状を確認することが大切だと言われています。

たとえば、光や音がつらく、動くと左こめかみのズキズキが強くなる場合は、暗く静かな場所で休むことが対処の一つになるでしょう。一方、首や肩のこりを伴う重い痛みでは、長時間続けている作業を中断し、姿勢を変えることが必要かもしれません。

「とりあえず、痛いところを揉んでおけばよいですか?」

原因がわからない段階で、左こめかみを強く押したり揉んだりすることは避けたほうがよいでしょう。筋肉の緊張によって痛みが出ている場合もありますが、神経や血管、皮膚の異常が関係している可能性もあるためです。

また、市販の鎮痛薬を使用して一時的に痛みが軽くなっても、頭痛が頻繁に繰り返される場合は注意が必要です。鎮痛薬を使う日が増えることで、かえって頭痛の頻度が高くなる「薬剤の使用過多による頭痛」につながることがあると言われています。

左こめかみの痛みが続いているときは、痛みを我慢し続ける必要はありません。特に、突然起きた激しい頭痛や、しびれ、ろれつの回りにくさ、見え方の異常などがある場合は、通常の来院を待たずに119番への連絡を考えてください。厚生労働省でも、突然の激しい頭痛や片側の手足に力が入らない状態などを、救急車を呼ぶ目安として案内しています。

ここでは、左こめかみが痛いときに自宅で確認したいことや、医療機関へ相談する目安について解説します。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html

まずは暗く静かな場所で安静にする

左こめかみがズキズキと脈打つように痛み、光や音をわずらわしく感じる場合は、可能であれば暗く静かな場所へ移動して休みましょう。

片頭痛では、歩行や階段の上り下りといった日常的な動作によって、痛みが強くなることがあると言われています。また、吐き気や、光・音への過敏を伴う場合もあるとされています。

「仕事中なので、横になるのは難しいです」

横になれない場合は、照明が強くない場所へ移動し、椅子に座って目を閉じるだけでも構いません。スマートフォンの画面を見るのをやめ、会話や作業をいったん中断して、刺激を減らしてみましょう。

可能であれば、きつく締め付けている帽子やヘアアクセサリーを外し、楽な姿勢を取ります。首元やベルトなど、体を圧迫するものがあれば緩めてください。

ただし、暗い場所で休む方法がすべての頭痛に適しているとは限りません。

群発頭痛のように非常に強い痛みが起こる場合は、痛みのためにじっとしていられず、室内を歩き回ってしまう方もいると言われています。目の奥からこめかみにかけて激しく痛み、同じ側の涙や鼻水、目の充血を伴う場合は、単に休んで改善するのを待たず、脳神経内科や頭痛外来などへ相談しましょう。

「少し眠れば改善しそうなので、そのまま様子を見てもよいですか?」

普段から繰り返している頭痛と同じような症状で、休むことで徐々に痛みが軽くなる場合は、体を休めながら経過を確認する方法も考えられます。

一方、今回初めて経験する激しい痛みや、突然短時間でピークに達した頭痛の場合は、暗い場所で横になって様子を見るだけでは不十分です。発熱や手足のしびれ、力の入りにくさなどを伴う場合も、至急、脳神経内科や脳神経外科で確認を受ける必要があると日本頭痛学会は案内しています。

また、意識がぼんやりしている方や嘔吐を繰り返している方に、飲み物や薬を無理に飲ませてはいけません。反応が鈍い、会話が成り立たない、支えがないと立てないほどふらつくといった変化があれば、119番へ連絡してください。

暗く静かな場所で休むのは、あくまで危険な症状がないことを確認したうえでの対処です。「眠れば改善するだろう」と決めつけず、いつもの頭痛と違う点がないかを確認しましょう。

引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/zutsu_detail.html
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

痛みのタイプを確認せず強く揉まない

左こめかみが重く感じると、痛い部分を指で強く押したり、ぐりぐりと揉んだりしたくなるかもしれません。しかし、原因がわからない段階で強い刺激を加えるのは避けましょう。

左こめかみの痛みには、側頭筋の緊張が関係する場合があります。一方で、神経の刺激や皮膚の炎症、血管の病気など、筋肉以外の原因が隠れている可能性も否定できません。

「押すと少し気持ちよいのですが、揉み続けても大丈夫ですか?」

軽く触れたときに心地よく感じても、強く揉み続けることで痛みが増す場合があります。特に、押した部分に鋭い痛みが走る、皮膚がピリピリする、赤みや発疹があるときは、マッサージを中止してください。

顔やこめかみの片側に、皮膚へ触れただけで痛む感覚や水ぶくれがある場合は、帯状疱疹などが関係している可能性もあります。額やまぶた、鼻の周辺に症状が広がっている場合は、目へ影響することもあるため、皮膚科や眼科への早めの相談が必要です。

また、50歳以上の方で初めて強いこめかみの痛みが起こり、頭皮に触れると痛い、物を噛むと顎が痛む、視力が低下したといった症状がある場合は、巨細胞性動脈炎などの可能性も考える必要があります。

このような症状があるときに、こめかみを強く揉んで様子を見ることはおすすめできません。

「筋肉が硬くなっている場合は、揉んだほうが改善しやすいのでは?」

側頭筋や首・肩まわりの緊張が関係している場合でも、痛みを我慢しながら強く押す必要はありません。まずは奥歯を噛み締めていないか確認し、肩の力を抜いて楽な姿勢を取りましょう。

左こめかみを直接揉むのではなく、長時間続けていた作業を中断する、首や肩を同じ位置に固定しない、温かい環境でリラックスするといった方法が考えられます。ただし、突然起きた頭痛や炎症が疑われる場合は、温めることが適さない可能性もあります。

痛みのタイプを確認せず、「頭痛にはマッサージ」と決めつけるのは避けてください。

次のような場合は、自宅で揉みほぐすよりも医療機関への相談を優先しましょう。

  • 軽く触れただけでも激しく痛む
  • こめかみや頭皮に赤み・腫れ・発疹がある
  • こめかみの血管が浮き出て見える
  • 視力の低下や見える範囲の異常がある
  • 顎を動かすと強く痛む
  • 痛みが日に日に強くなっている

左こめかみの痛みは、必ずしも揉めば改善するものではありません。痛みの強さや皮膚の状態、顎や目に起きている変化を確認したうえで、無理に刺激しないことが大切です。

引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_nijisei.html

スマホやパソコン作業を中断して目と首を休ませる

スマホやパソコンを長時間使用したあとに左こめかみが痛くなった場合は、作業をいったん中断して目と首を休ませましょう。

画面を長時間見続ける作業では、眼精疲労が起こりやすく、目の症状だけでなく、首や肩、背中などにも不調が現れることがあると言われています。

「仕事でパソコンを使うため、作業を完全にやめるのは難しいです」

長時間休めないときでも、短い休憩を挟むことはできます。画面から目を離して遠くを見る、目を閉じる、椅子から立ち上がるなど、同じ姿勢をいったん解くことから始めてみましょう。

スマートフォンを見続けるときは、画面へ顔を近づけたり、頭を下げた姿勢を長く保ったりしやすくなります。頭が前へ出た姿勢が続けば、首や肩まわりの筋肉へ負担がかかり、こめかみ周辺の重さにつながる可能性も考えられます。

画面を体の正面に置き、左右どちらかへ首をひねったまま作業していないかも確認してください。

モニターが左側にあるため、常に顔を左へ向けている。左手でスマートフォンを持ち、頭を左へ傾けている。片肘を机についた状態で画面を見ている。このような姿勢が習慣になっていると、首や肩にかかる負担が偏ることがあります。

ただし、「左こめかみが痛いから左側の姿勢だけが悪い」とは言い切れません。画面の位置や椅子の高さ、視力の左右差、眼鏡の度数など、複数の要因が関係している場合もあります。

作業を再開する前に、次の点を見直してみましょう。

  • 画面が体の正面にあるか
  • 画面へ顔を近づけすぎていないか
  • 文字が小さすぎないか
  • 照明や窓の光が画面へ反射していないか
  • 肩をすくめた状態で入力していないか
  • 眼鏡やコンタクトレンズが現在の視力に合っているか

「休憩すると少し楽になりますが、夕方になると毎日痛みます」

毎日のように左こめかみが痛む場合は、単なる一時的な疲れと決めつけないほうがよいでしょう。眼精疲労だけでなく、片頭痛や緊張型頭痛、視力の問題などが関係している可能性もあります。

目のかすみや乾燥、まぶしさなどが目立つ場合は眼科へ相談してください。頭痛そのものを繰り返している場合は、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などへの相談も考えましょう。

なお、急に片目が見えづらくなった、物が二重に見える、視野が欠ける、目が強く痛んで吐き気がある場合は、通常の眼精疲労とは異なる可能性があります。作業を休むだけで様子を見ず、速やかに医療機関へ相談してください。

引用元:https://www.gankaikai.or.jp/health/42/
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

市販の鎮痛薬を頻繁に使い続けない

左こめかみの痛みがあるとき、市販の鎮痛薬を使う方も多いでしょう。軽い頭痛に市販薬を使用すること自体が、必ず問題になるわけではありません。

一方で、頭痛が起こるたびに鎮痛薬を使用し、服用する日が増えている場合は注意が必要です。

日本頭痛学会では、片頭痛や緊張型頭痛のある方が、市販薬を含む頭痛薬を過剰に使用すると、頭痛の頻度が増え、連日のように頭痛が起こる場合があると案内しています。これを「薬剤の使用過多による頭痛」と呼ぶと言われています。

「痛くなる前に薬を飲んでおけば安心なので、早めに飲んでいます」

頭痛が起きることへの不安から、まだ痛みがないうちに薬を飲んだり、少しの違和感で服用したりする方もいます。しかし、使用する日が増えると、薬を飲んでも十分に改善しにくくなり、さらに服用回数が増えるという悪循環につながる可能性があります。

日本頭痛学会の情報では、市販薬を月10日以上使用する場合は、医師の管理のもとで薬を使用することが望ましいとされています。

ただし、「月10日未満なら何錠飲んでもよい」という意味ではありません。薬の種類や配合成分、年齢、持病、ほかに使用している薬によって注意点が異なります。

市販薬を使用する際は、説明書に記載されている用法・用量を守りましょう。決められた回数を超えて使用したり、同じ成分を含む複数の薬を重ねて飲んだりしないでください。

「薬が以前より効きにくくなった気がします」

鎮痛薬を使用しても痛みが十分に軽くならない、使用する回数が増えている、ほぼ毎日のように頭が痛い場合は、薬を自己判断で増やさず、脳神経内科や頭痛外来などへ相談しましょう。

市販薬を急に中止すると頭痛が強くなることもあるため、頻繁に使用している方は、医師や薬剤師へ現在の使用状況を伝えることが大切です。

来院時には、使用している薬の名前だけでなく、1か月のうち何日使ったか、1日に何回使用したかを伝えられるようにしておきましょう。薬の箱や説明書、お薬手帳を持参すると、成分や使用量を確認しやすくなります。

また、鎮痛薬を使用して痛みが一時的に軽くなったとしても、突然の激しい頭痛やしびれ、ろれつの回りにくさなどがある場合は、薬が効くかどうかを見てから来院を判断するべきではありません。

緊急性の高い病気でも、鎮痛薬によって一時的に痛みが変化する可能性はあります。危険な症状があるときは、薬で様子を見るのではなく、119番への連絡を優先してください。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html
引用元:https://www.jhsnet.net/GUIDELINE/1/1-14.htm
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

症状が続く・繰り返す場合は脳神経内科や脳神経外科へ相談する

左こめかみの痛みが何度も繰り返される場合や、数日休んでも改善しない場合は、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などへ相談しましょう。

日本頭痛学会では、急に起こった経験のない強い頭痛や、発熱、手足の麻痺・しびれを伴う頭痛について、至急、脳神経内科または脳神経外科で正確な確認を受ける必要があると案内しています。

また、日本神経学会では、片頭痛には頭痛の種類に応じた対応があるため、繰り返す頭痛がある場合は、脳神経内科へ一度相談する方法を案内しています。頭痛が経過とともに悪化している場合も、詳しい確認が必要だとされています。

「痛みがそれほど強くなくても、来院してよいのでしょうか?」

痛みの強さだけで来院の必要性が決まるわけではありません。弱い痛みであっても、ほぼ毎日続く、回数が増えている、以前と性質が変わった場合は相談する理由になります。

次のような状態がある場合は、来院を考えましょう。

  • 左こめかみの痛みが数日以上続いている
  • 毎週または毎月のように繰り返す
  • 市販薬を使う日が増えている
  • 痛みのために仕事や家事を休むことがある
  • 吐き気や光・音への過敏を伴う
  • 目の奥の激痛や涙、鼻水を繰り返す
  • 顔に電気が走るような痛みがある
  • 以前とは違う頭痛へ変化した
  • 痛みが日に日に強くなっている

脳神経内科は、頭痛だけでなく、しびれ、めまい、力の入りにくさ、歩きづらさ、物が二重に見えるといった神経に関係する症状を扱う診療科だと日本神経学会は説明しています。

脳神経外科では、画像検査などを通じて、脳出血や脳腫瘍、頭部外傷など、手術を含む対応が必要な病気の有無を確認する場合があります。

どちらへ行くべきか迷う場合は、通いやすい脳神経内科・脳神経外科や、頭痛外来を掲げている医療機関へ問い合わせてみましょう。

「検査を受けても異常がなければ、来院する意味はないのでは?」

画像検査などで重大な異常が見つからなかった場合でも、片頭痛や緊張型頭痛などの特徴を整理し、自分に合った対応を考えるきっかけになります。

頭痛の種類によって、生活上の注意点や薬の使い方は異なります。市販薬だけで長期間対応するよりも、どのような頭痛なのかを確認することが、症状との付き合い方を見直すことにつながるでしょう。

ただし、突然の激しい頭痛や意識障害、しびれ、麻痺、ろれつの回りにくさがある場合は、通常の外来を予約して待つ状態ではありません。緊急性が高いと感じたときは119番へ連絡してください。

引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:https://www.neurology-jp.org/public/disease/atama_02.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

目・鼻・歯・顎の症状に応じて受診科を選ぶ

左こめかみの痛みは、頭だけでなく、目・鼻・歯・顎などの異常と関係する場合があります。そのため、頭痛以外に目立つ症状があるときは、その症状に応じた診療科へ相談することも大切です。

「頭痛があるのに、眼科や歯科へ行ってもよいのですか?」

左こめかみの痛みとともに、目のかすみや充血、急な視力低下がある場合は、眼科での確認が必要になることがあります。

長時間のパソコンやスマホ作業によって眼精疲労が起こると、目だけでなく首・肩などにも不調が現れることがあると言われています。

ただし、片目が急に見えづらくなった、物が二重に見える、視野の一部が欠ける場合は、眼科の病気だけでなく脳卒中などの可能性も否定できません。突然の症状であれば、通常の予約を待たず救急外来への連絡を考えましょう。

鼻づまりや粘り気のある鼻水、頬・鼻周辺・額の痛みなどを伴う場合は、耳鼻咽喉科が相談先として考えられます。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、副鼻腔炎について、鼻づまりや鼻汁、顔の痛み、頭重感などが続く場合は耳鼻咽喉科へ相談するよう案内しています。

歯を噛んだときに痛む、冷たい物や熱い物がしみる、歯ぐきが腫れている場合は、歯科へ相談しましょう。歯の根や歯周組織の炎症が関係している場合もあると言われています。

顎を動かしたときに耳の前やこめかみが痛む、顎が鳴る、口を開けづらい場合は、歯科や口腔外科が相談先になります。顎関節症では、顎を動かしたときの痛みや関節音、顎の動かしづらさなどがみられると日本口腔外科学会は案内しています。

来院先の目安は、次のように考えられます。

脳神経内科・脳神経外科・頭痛外来

  • 原因がはっきりしない頭痛
  • 繰り返す左こめかみの痛み
  • 吐き気や光・音への過敏がある
  • しびれや力の入りにくさがある
  • 頭を打ったあとに痛みが続く

眼科

  • 目の充血や強い目の痛みがある
  • 見えづらさやまぶしさが続く
  • 片目の視力が急に低下した
  • 額やまぶたに帯状疱疹が疑われる発疹がある

耳鼻咽喉科

  • 鼻づまりや粘り気のある鼻水が続く
  • 頬や目の周辺に圧迫感がある
  • においを感じにくい
  • 片側の鼻症状が長引いている

歯科・口腔外科

  • 噛むと歯や顎が痛む
  • 歯ぐきが腫れている
  • 顎を開けづらい
  • 顎を動かすと音がする
  • 朝起きたときに顎やこめかみがだるい

症状が複数にまたがっていて、どこへ相談すべきかわからない場合は、まず脳神経内科やかかりつけの内科へ相談する方法があります。確認の結果、必要に応じて眼科や耳鼻咽喉科、歯科などを案内してもらえるでしょう。

ただし、突然の激しい頭痛や、手足の麻痺、意識障害、急な視力低下などがある場合は、来院先を自分で探し続けてはいけません。119番へ連絡し、症状と発症時刻を伝えてください。

引用元:https://www.gankaikai.or.jp/health/42/
引用元:https://www.jibika.or.jp/modules/disease/index.php?content_id=21
引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_kansetu/

痛みが起きた時間や症状を頭痛記録に残す

左こめかみの痛みを繰り返している場合は、頭痛が起きた時間や症状を記録しておきましょう。

日本頭痛学会では、頭痛の日時、痛み方、続いた時間、吐き気の有無、光・音・においが気になったか、薬を使用したかなどを頭痛ダイアリーへ記録すると、自分の頭痛の傾向を確認しやすくなり、医師にも情報を伝えやすくなると案内しています。

「毎回、細かく記録するのは大変そうです」

最初から完璧に書こうとする必要はありません。スマートフォンのメモやカレンダー、手帳など、続けやすい方法を選びましょう。

少なくとも、次の項目を残しておくと経過を振り返りやすくなります。

  • 痛みが始まった日時
  • 左右どちらが痛んだか
  • ズキズキ、締め付け、チクチクなどの痛み方
  • 痛みが続いた時間
  • 0〜10で表した痛みの強さ
  • 吐き気、しびれ、発熱、目の症状などの有無
  • 直前にしていたこと
  • 睡眠時間や食事の状況
  • 使用した薬の名前と時間
  • 薬を使用したあとの変化

たとえば、次のような短い記録でも構いません。

「8月5日午後3時ごろ、左こめかみがズキズキした。痛みは10段階で6程度。約3時間続き、少し吐き気があった。階段を上ると痛みが強くなった。昼食を食べる時間が遅かった」

このように書いておけば、痛みの場所だけでなく、続いた時間や伴う症状も医療機関へ伝えられます。

「天気や睡眠時間も書いたほうがよいですか?」

頭痛が起きた日の睡眠不足や寝すぎ、食事を抜いたこと、仕事の忙しさ、月経、天候の変化などを記録しておくと、自分なりの傾向が見えてくる場合があります。

ただし、記録上で雨の日に頭痛が多いからといって、天候だけが原因とは限りません。頭痛が起きた理由を自分で断定するためではなく、状況を整理して医療機関へ伝えるための記録だと考えましょう。

鎮痛薬の使用日を記録することも重要です。

「痛むたびに飲んでいるけれど、月に何日使っているかわからない」という方は少なくありません。服用した日に印を付けるだけでも、使用頻度を把握しやすくなります。

頭痛記録を見て、市販薬を使う日が増えている、頭痛の回数が多くなっていると気づいた場合は、自己判断で薬を増やさず、脳神経内科や頭痛外来へ相談してください。

また、記録を優先して来院が遅れることがないようにしましょう。

突然起きた激しい頭痛、手足のしびれや麻痺、ろれつの回りにくさ、意識障害などがある場合は、細かくメモを取ってから連絡する必要はありません。発症した時刻だけ確認し、119番へ連絡してください。

引用元:https://www.jhsnet.net/dr_medical_diary.html
引用元:https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html
引用元:https://www.krm0730.net/blog/3125/

左こめかみの痛みについてのまとめ

左こめかみの痛みは、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などの頭痛だけでなく、眼精疲労、首・肩まわりの筋肉の緊張、歯ぎしり・食いしばり、副鼻腔炎、歯の炎症、帯状疱疹などによって起こる可能性もあると言われています。

そのため、「左側だけ痛い」という情報だけで原因を判断することはできません。

まずは、ズキズキと脈打つのか、締め付けられるように重いのか、一瞬だけ電気が走るように痛むのかを確認しましょう。痛みが続いた時間や繰り返す頻度、吐き気・しびれ・発熱・視覚異常などの症状も重要です。

左こめかみが痛むときは、無理に作業を続けず、光や音などの刺激を避けて休みます。ただし、原因がわからない状態で痛む部分を強く揉んだり、市販の鎮痛薬を頻繁に使い続けたりすることは避けましょう。

頭痛が続く、繰り返す、以前より強くなっている場合は、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などへの相談を考えてください。目・鼻・歯・顎の症状が目立つときは、眼科、耳鼻咽喉科、歯科・口腔外科などが来院先になる場合もあります。

なかでも、突然起きた経験のない激しい頭痛、手足のしびれや麻痺、ろれつの回りにくさ、意識障害、繰り返す嘔吐などがある場合は注意が必要です。厚生労働省では、突然の激しい頭痛や片側の手足に力が入らない状態などを、迷わず119番へ連絡する目安として案内しています。

50歳以上で初めてこめかみが強く痛み、噛むと顎が痛む、頭皮へ触れると痛む、見え方に異常がある場合も、速やかに医療機関へ相談しましょう。

左こめかみの痛みの多くは、症状の特徴や経過を確認することが原因を考える第一歩になります。一方で、自宅では判断しづらい病気もあります。「いつもの頭痛と違う」と感じたときは我慢せず、早めに医療機関へ相談することが大切です。

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監修者情報
監修者情報

からだ接骨院グループ 代表

粟田 裕太朗あわた ゆうたろう

株式会社Rieden代表。
学生時代の陸上でのケガをきっかけに、整骨院の親身なサポートに感銘を受け治療家の道へ。痛みの解消はもちろん、「痛みの出ない身体づくり」を追求し、根本原因である姿勢に着目した独自の矯正法を考案。

24歳で開業後、14年で25店舗を展開。「日本を整する」という理念を掲げ、一人でも多くの方に健康的な幸せを届けるため、全国で事業を展開している。

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